なぜ30年でこんなに変わってしまうのか?
2月も半ばになって、ビジネス街にも就活生の姿をよく見かけるようになった。若手社員と年齢は大して違わなくても、スーツの着こなしからだろうか、就活生は一目でわかる。私が採用の責任者を務めていたときに、「キラキラした目の輝きに出会うために採用を手伝っている」と語っていた課長のことを思い出す。彼はいくら仕事が忙しくても、学生に対する面接依頼に応じてくれた。
また、新入社員研修でも、彼らのほぼ全員がイキイキした姿を見せてくれる。
しかし、30年経つと、当時の意気込みのある姿勢を維持できている人は少ない。加齢のためと言えばそれまでだが、50代はまだまだ元気なはずだ。私も50代後半であるが、気分だけでいえば若いときと同じだ。
年に1度集まる同期会でも、時の経過を感じることがある。若手社員の頃は、仕事の話が中心で、失敗したことを話して慰め合ったり、互いにライバル心を燃やしたりしたこともあった。ところが50代後半になると、終の住処や親の介護の話が中心だ。それはまだいい。人は年を経るにつれて、ライフスタイルも変わるものだからだ。しかし、ここまで活力を失ってしまうのは、どうしてだろうか。同年代のフリーランスに比べても、50代の会社員には精彩のない人が多い。
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