50代社員になると、どうなるか?
この若手社員の群団が、30年経って、50代社員になったときにはどうなるだろうか?
ここでも割り切った想定を加えてみると、各エリアに入る社員の割合は、下の図のようになる。イキイキと働いている社員の割合は、「会社人間型(Ⅰ)」と「社外充実型(Ⅱ)」を合わせて20%である。「組織埋め込み型(Ⅲ)」と「無気力型(Ⅳ)」は、働かないオジサンの対象になる層で、幅広くとらえると全体の80%になる。各エリアごとに簡単に整理してみよう。
■会社人間型(Ⅰ):10%
将来への明るい見通しをもって、会社の仕事に懸命に取り組むタイプ。ここのエリアには、以下の2つのパターンが存在する。
ひとつは、会社の出世街道を走っている社員。50代半ばという年齢を勘案すれば、役員クラスが中心と考えてもいいだろう。
そのほかに、このエリアに残るのは、仕事自体が自分の性に合っており、役職や年齢にかかわらず意欲を失わない社員である。技術系の職人肌の社員や、人と会うことが三度の飯よりも好きな営業系の社員、または、社員の成長を見るのがたまらない研修役などである。
このタイプは、定年後も得意分野を活かして働くことが可能なので、生涯現役のイメージを描ける人が少なくない。
社内で出世街道を走り続けている社員と、組織の中の仕事に生きがいを見いだしている社員がそれぞれ5%で、合わせて10%と想定した。
■社外充実型(Ⅱ):10%
普段から、イキイキと「いい顔」で過ごしているが、会社の仕事には強くコミットしていないタイプである。こちらにも、2つのパターンが存在する。
ひとつは、若いときから自分のやりたいことがあって、そこで高い満足を得ているタイプ。たとえば、音楽や文学などの文化的なもの、各種スポーツ、ボランティア、NPO活動などである。その活動で満ち足りているので、会社の仕事には強くコミットはしない。しかしこのタイプの社員は、会社の仕事もおろそかにはしない。個人生活と会社生活を明確に区分することはできないからである。彼らは、決して働かないオジサンにはならない。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら