まるで動物園「中高生への過保護」が生む悪循環 手を離せず再び「枠」にはめようとする親たち

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この3つのどのルートを選択するのかは、親の判断になります。

しかし、親としてはコース1の広い牧場拡大型を選択したいと思いながらも、目の前の子どもの状態を見ると、いつの間にかコース2の動物園型に戻ることがあります。まさに、内田さんはこの状態にあります。

では、どうすればいいでしょうか。ここからが重要です。

これまでずっと子どものことを心配し続け、八方手を尽くしてきた人にとって、いきなり方向転換をすることは難しいですが、変わるための“きっかけ”をつくることはできます。それが次のことです。

親は“牧場経営”をすると決めること

「今、私がやっているのは動物園経営だった」と自覚し、それをやめて、牧場型にすると「決める」ことです。多くの場合、「決める」ことをしないため、いつまでもズルズルになっていくのです。

牧場のイメージを作ってみてください。そして、その中で自由に活動している動物たちを思い浮かべてください。もし自分もそうされたら自由に行動しつつも、大きい枠の中で安心、安全がある状態で楽しめるはずです。

きっかけとは、「決める」ことです。ここからすべてが始まります。ぜひ決めてみてください。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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