2020年米大統領選「トランプ対抗陣営」の実像 民主党の有力候補はバイデンかウォーレンか

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8月26日に発表された最新の世論調査によると、ウォーレン氏の支持率は20%に上昇し、バイデン氏の19%を上回っている。バイデン氏の支持率は、2カ月前に比べて13%下落した。

そこで思い起こされるのが、2016年大統領選でのトランプ氏とヒラリー・クリントン氏の一騎打ちである。それは、アメリカ大統領選史上、演説好き候補とそうでない候補との差が歴然とした選挙戦だった。

今のところ、ウォーレン氏の支持率はトランプ氏を上回っている。ただ、その差は、2016年にヒラリー氏がトランプ氏につけていた差ほど大きくない。

過去の民主党大統領であるオバマ氏も、ビル・クリントン元大統領も、無類の演説好きだった。トランプ氏ほど演説好きでないウォーレン氏が、最終的にトランプ候補に逆転される可能性は十分ありうる。

トランプはメディアに決して引けを取らない

トランプ氏は多くのメディアを敵に回しているが、相手を論破し大衆を動員することのできる「演説好き」という点で、トランプ氏はメディアに決して引けを取らない。

一例を挙げれば、3大ネットワークを中心とするアメリカの大手テレビ局は、大統領選を左右する「スイング州」といわれるアメリカ中部などへの情報浸透力が強くない。

これに対して、トランプ大統領は1~2年目から、アメリカ中部で演説会を開いてきている。筋金入りの演説好きという大衆動員力、説得力をいかんなく発揮して根強い支持を獲得している。そこに、トランプ大統領再選の可能性が見て取れる。

湯浅 卓 米国弁護士

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ゆあさ たかし / Takashi Yuasa

米国弁護士(ニューヨーク州、ワシントンD.C.)の資格を持つ。東大法学部卒業後、UCLA、コロンビア、ハーバードの各ロースクールに学ぶ。ロックフェラーセンターの三菱地所への売却案件(1989年)では、ロックフェラーグループのアドバイザーの中軸として活躍した。映画評論家、学術分野での寄付普及などでも活躍。桃山学院大学客員教授。

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