16歳、中高一貫校生の彼が高校に進まない理由

教師でも親でもない大人と出会い進路を変更

――とくに印象に残っている企業訪問は何ですか。

2つあります。1つは、中学3年の夏休みにフィンランドに行って、「Supercell(スーパーセル)」というゲーム会社の本社を訪れたことです。僕のクラスの男子全員がやっているほどの人気スマートフォンゲーム「Clash Royale(クラッシュ・ロワイヤル)」「Clash of Clans(クラッシュ・オブ・クラン)」を作っている会社です。

yuzukky/2003年生まれ。10歳まで大阪で育ち、東京に引っ越し。中学受験して都内の中高一貫校に入学。中1の冬に社会人に「勉強の意義」アンケートを実施。中3で企業訪問を実践し、2019年9月からイギリスのボーディングスクールに入学。ブログ「yuzukkyの日記」を運営している 

「こんなに面白いゲームを作っている人や職場を見たい」と思い、知人のつてでスーパーセルのフィンランド人の社員を紹介してもらい、メールで連絡を取ることができました。

フィンランドには同じクラスの友人に声をかけ、2人で行きました。中学生2人だけで海外の企業を訪問することは、もちろんハードルは高かったです。

でも僕は小学生時代から、親に連れられてよく海外で休暇を過ごしていました。中学1年の春休みにはニュージーランドの現地学校に1人で放り込まれ、何とか英語でコミュニケーションをとった経験もありました。そうした経験と、「もっと積極的な自分に変わりたい」という思いもあって、フィンランドに行こうと決めました。

現地でお会いしたのは、Einoさんという30歳くらいの男性のゲーム開発者。緊張しましたが、こちらの質問に丁寧に応えていただき、次第に打ち解けました。

質問は事前に日本で準備しておきました。帰国子女の友達や学校の先生に、英語でどう質問すべきかを聞いておいたのです。「Are there any things that I can do now to join Supercell?(スーパーセルに入るために今からできることはありますか?)」と質問すると、「Make something that you are intrested in now.Also, it is important to think player first and to think what can you do for them.(今興味あるものを作ってみよう。また、プレイヤーのことを第一に考え、彼らのために何ができるかを考えるのも大切だ」と答えてくれました。

世界で活躍するには英語が必須

とくに印象的だったのは、僕が「中高の勉強でやっておけばよかったと思う教科はありますか?」と聞いたときの、Einoさんの回答でした。

「Nothing.We can’t know the future and we also can’t go back the past,so it is more important to look toward rather than regreting(ないよ。私たちは未来を知ることも過去に戻ることもできない。後悔するより前を向くことのほうが大事だ)」と言われました。

英語があまりわからなかった当時の僕でも理解でき、心に響いたのを覚えています。

改めて認識したのは、世界で活躍するには英語が必須ということ。現地の日本人従業員も英語でやりとりして、とてもかっこよく見えました。ただ正直、僕が理解できた英語は全体の3分の1くらい。自分の考えも全然伝えられませんでした。その悔しさが、もっと英語を勉強しようというエネルギーになりました。

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