16歳、中高一貫校生の彼が高校に進まない理由

教師でも親でもない大人と出会い進路を変更

――実際にどんなアンケートを行ったのですか?

「中学時代の勉強は今の生活や仕事に直結していますか」「どのような教科がどう役に立っていますか」などと気になっていたことを、アンケートでは5つ質問しました。父がFacebookでアンケートを投稿してくれて、そこから社会人の方々がシェアしてくださったりして、最終的に計115職種200人以上の社会人から回答をいただきました。

職種は会社員、IT企業経営者、お好み焼き店の方、エステシャン、市議会議員、鍼灸師など、さまざまでした(詳細はこちら)。

本当にためになるアドバイスをたくさんいただきました。「勉強すること自体に意義はない。意義あるものにするかは自分次第」といった回答や、「人生の勉強は、やはり経験することがいちばん」などのアドバイスもありました。先生や研究職などの専門職ほど、中学時代の勉強がそのまま役立っていることも知りました。

ただ結局、アンケートを実施しても、勉強そのものの意義はわかりませんでした。「勉強して損をした」という人もいなかったことから、「ひとまずは勉強しておこう」というのが、当時の僕がたどり着いた結論でした。

――そこからどうやって「企業訪問」に至りましたか?

実はその後、ゲームに夢中になり、成績が下がりました。それではいけないとまじめに勉強すると、成績が上がりました。しかし試験が終わると、ほとんどのことは頭から抜けました。そして試験前になると、また頑張って詰め込み勉強をして成績が上がり、試験が終わるとまた忘れ、ゲームに夢中になる……。そうしたサイクルを繰り返すうちに、中学3年になり、「このままでは中学、高校時代に何も得ずに終えてしまう」と危機感に駆られました。

好きなことを実現している社会人にインタビュー

そこで思いついたのが、「社会で好きなことを実現している人」に直接会って、勉強の意味や学生時代にしておくべきことをインタビューすることでした。社会人で自分の興味ある仕事をして活躍している人の話を聞けば、自分がやりたいことも明確になる、と考えたのです。

まずは当時夢中になっていたゲーム開発会社や、ゲーム攻略サイトの運営会社の人にアポイントを取り、訪問しました。お気に入りのYouTuberの方に直接Twitterでアポイントをとり、お話を伺ったこともあります。最終的に10社以上の会社と6人の個人の方に話を伺いました。

印象的だったのは、好きな仕事をしている人は、みんな楽しそうだったこと。自分も将来は、好きなことを仕事にしたいと思いました。

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