あのタワレコが「顔ハメ」の聖地でもある理由 渋谷店を中心に顔ハメパネル展示にも注力
最近「顔ハメパネルマニア」たちの間でタワーレコードが「聖地」と呼ばれているのをご存じだろうか?
「タワーレコードに行けば面白い顔ハメパネルがあるに違いない」という期待感は高く、筆者は渋谷や新宿に行ったときには必ずと言っていいほどタワーレコード各フロアを巡回するのが日課になっている。
中でも最近話題になったのは「DA PUMPのU.S.A.のパネル」。昨年12月に発売された「THANX!!!!!!! Neo Best of DA PUMP」の販売促進のため作られたこのパネルは、全国に80店舗あるタワーレコードでも相当数の店頭に置かれた。
大流行した通称「いいねダンス」をするISSAの顔に穴が開けられており、「踊っているISSAに誰でも気軽になりきれる」というのでInstagramなどのSNSでかなり拡散、一時期インスタでこのパネルの写真を見ない日はなかったくらいだ。
なぜタワーレコードがこれほど顔ハメパネルに力を入れるようになったのか? マニアとしてとても気になったので取材を敢行した。そして、その結果明らかになったのは顔ハメパネルを効果的に利用することで「音楽体験」というものの質すら変えてしまうタワーレコードの深い戦略だったのだ。
顔ハメパネルは商品政策の要に
「お客様が購入するためだけに来店するのではなく、店舗とお客様が共通のアーティストや音楽ジャンルで共感できるような取り組みをしたいと考えています」と語るのはタワーレコード邦楽部の松村信幸バイヤー。
「顔ハメパネルの特徴的な効果を一言でいえば『アイキャッチ』だと思います。どこでも写真や動画を撮ってシェアすることがスタンダードになった今、一目でカメラアプリを起動したくなる場所をつくることはマーチャンダイジングの要と言えるのではないでしょうか」。ということで、顔ハメパネルはやはりSNSでの拡散を狙ったものなのだ。
では、店舗では実際どのように展開されているのだろうか。
タワーレコードの旗艦店・渋谷店の白神篤史店長に詳しく話を聞くことができた。白神店長は開口一番、こう語った。
「人間はハメたくなるんでしょうかね。顔ハメってどこにでもありますもんね。駅にでもありますし、なんか本能なんですかね」
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