タイプ3:なにもしていない、見捨ててしまった
最も許しがたい罪悪感をつくるのがこのタイプです。「何もしていない罪悪感」は、何もしていないからこそ、表向き罪に問われることはなく、また、周りも味方してくれることが多いため、1人自分を責め続け、また、「あのときこうしておけばよかった」と後悔することになります。
例) 後輩の仕事がいきづまっていることに気づいていたが、「ここは放っておいても大丈夫だろう」と思って見過ごしていたところ、大きなトラブルに発展してしまった。あのときサポートしてあげていれば、もしかしたらなにも起きなかったかもしれないのに。
例) 同僚の顔色が悪いことはわかっていたが「まあ、大丈夫だろう」となにも言わなかった。数日後、その同僚は病に倒れ、長期入院することとなってしまった。「あと数日早く治療していれば助かったのに」という声を耳にして、あのとき声をかけていれば、とひどく後悔することになった。
例) 先輩のAさんとBさんがあまりしっくりいっておらず、自分が間に入って調整すればいいかもしれないと一瞬頭をよぎったが、そこまでしなくてもいいか、となにもしなかったところ、どんどん2人の仲が悪くなり、チームが崩壊の危機をむかえてしまった。
あまり自覚しにくい罪悪感
タイプ4:恵まれていることへの罪悪感
あまり自覚しにくい罪悪感として、このタイプがあります。恵まれていること自体はすばらしいことなのですが、その価値を受けとれないために、罪悪感に転じてしまうことがあります。
例) 夫が上場企業に勤めていて、専業主婦だけど比較的お金に困らない生活を送ることができている。ママ友たちのパートやお金のやり繰りの話を聞いていると、なんだか肩身が狭く感じる。
例) 仲よしの女友だち5人組でよく遊んでいる。けれど、その中で彼氏がいるのは私1人。だから、ラブラブな話はしづらくて、つい彼氏の不満とかを話題にしてしまう。
例) 高学歴であることが嫌味になるんじゃないかと思って、職場でもプライベートでも学生時代の話になると、ちょっと身構える自分がいる。
また、この罪悪感は「嫉妬されることへの怖れ」を生むこともあります。先の例にある仲よし5人組の話でいえば「実は彼氏と超ラブラブで。昨日も情熱的な夜を過ごしたの!」などとは口が裂けても言えなくなりますよね。そうすると「この間、彼氏がウソついてコンパ行ったみたいで……」みたいなネガティブな話題を提供しないと悪いように思ってしまうのです。
そうした恵まれたことに対する罪悪感を持つ人が、問題だらけの人を好きになって助けようとすることで、その罪悪感を解消しようとする(つまり補償行為)パターンもあります。思い当たるフシがある人は、その罪悪感を手放すこと(豊かさや恵まれていることに大いに感謝することなど)に意識を向けることをおすすめします。
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