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NBA八村塁のスピーチが抜群に効果的だった訳 プレゼンで成功する人が使う手段とは?

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こちらが元のプレゼン例です。

「現在、多くのグローバル企業がリバース・イノベーションに取り組んでいて、市場を拡大しています。

リバース・イノベーションを取り入れることで、われわれの製造プロセスも、試作の早い段階で、製品化すべきか否かの判断をつけやすくなり、事業効率も高まりますし、そのためには社員の知識や経験を集約化すべきでしょう。利益率を高めて社員の志気アップにもつなげたいです」

これは日本ではよくあるプレゼンのパターンで、導入があり、説明があり、そして結論があるという型に沿っています。

しかしこのプレゼンを聴いたときに、「何を言いたいのか」というのが、すぐに伝わってくるでしょうか。

市場拡大という他社実績? 事業効率が高まるという効果予測? 集約化という取るべきアクション? 社員の志気アップというゴール?

ミスポイントは、伝えたいことが多すぎて、分散していることです。

たくさん伝えたいことがある、あれもこれも入れてこそ中身のあるプレゼンと考えている方も多いでしょうが、残念ながら、それでは聞いた人にとって受け取り方が違うものになってしまいます。

私がパブリックスピーキングを学ぶときに、コーチを買って出てくれたジャニスから、まず徹底的に指導されたのが、メッセージを1つに絞ることでした。

「ナツヨ、それで結局、何がいいたいの? スピーチの中にメッセージが2つあるわ。どちらが伝えたいこと?」

自分では言いたいことを詰めこんでいたつもりでしたが、実際に指導されたのは、いらないことを「削ぎ落とす」作業でした。

「あなたのスピーチを聞いた人が、今の話のメッセージはこれだったね、と全員が同じく受け取れなければ失敗なのよ」

どんなスピーチでもプレゼンでも、この1点が聞き手に伝わってほしいというメッセージがあるものです。その「たった1つの大事なメッセージ」をブレイクスルーメソッドでは、One Big Massage〔ワンビッグメッセージ〕と呼んでいます。

言いたいことをたった1つの、ワンビッグメッセージに絞りこむことで、相手にずばりと大事なことが伝わるのです。

しかも重要なのが、「20字に削り落とす」ことです。

20字に削ぎ落とすから、頭に残る

なぜ20字なのか。

それは相手に解釈の余地を与えないくらい、余計な情報をそぎ落とすことで、メッセージが絞られて、ピンポイントに伝わりやすくなるからです。

私の恩師であるスピーチコンテスト世界チャンピオンのクレッグ・バレンタインは、英語のスピーチでは10ワードにまとめることを、提唱しています。相手の記憶にメッセージをしっかり焼き付けるためには、そのくらいの短いフレーズであるのが大切です。

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【英語の10ワードは日本語に直すとだいたい倍の長さに】

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