NBA八村塁のスピーチが抜群に効果的だった訳 プレゼンで成功する人が使う手段とは?
しかしながら英語での「10ワード」というのは、日本語に直すとだいたい倍の長さになるのが普通です。例を挙げましょう。
Boys, be ambitious. (3語) 少年よ、大志を抱け(8字)
World's thinnest notebook.(4語)世界で最も薄いノートブック(13字)
「20字以内」の法則は、企業PRやテレビコマーシャルがそのよい例でしょう。
「セブンイレブンいい気分」(11文字/セブン‐イレブン)
「インテル、入ってる」(9文字/インテル)
こんな誰でも聞いたことがあるキャッチコピーは、そのほとんどが20字以下で語られています。
TVコマーシャルだと15秒、30秒枠だからどうしても削ぎ落とすことをつねに考えますが、相手を動かすにはメッセージを削ぎ落とす、という法則は、スピーチ/プレゼンでこそ使えます。
いかに重要な情報のみに整理できるか
長く聞いていればいるほど、情報がたくさん頭に入ってくればくるほど、メッセージが埋もれてしまうからです。だからこそ、20字に削ぎ落とした明確なワンビッグメッセージが大切です。
さて前述のIT会社のプレゼンですが、改善ポイントとして、ワンビックメッセージを絞ることにしました。こちらがワンビッグメッセージを取り入れた改善例です。
「わが社の市場機会を事業効率よく高める」(18文字)
「それがリバース・イノベーションの最大の利点です。
多くのグローバル企業同様、リバース・イノベーションを取り入れ、新興国で生まれた技術革新や、製品を逆輸入することで、市場機会の拡大を効率よく高めることが期待できます。
リバース・イノベーションならば、わが社の市場機会を拡大できます」
まず、伝えるべきワンビッグメッセージを明確にする。そしてその理由をあきらかにするという流れで伝わりやすくなっているのがおわかりでしょう。
文章も簡潔かつ説得力があるように、PREP法を取っています。
R=Reason(理由)
E=Example(事例、具体例)
P=Point(結論を繰り返す)
このようにスピーチ/プレゼンでは、何をいちばん伝えたいことなのか考え抜き、そのたった1つのメッセージが伝わるための情報を入れ、余計な情報は外していきます。
プレゼンとスピーチづくりはまさに情報の整理術であり、いかに最重要な情報のみへと整理するかにかかっているのです。
みなさんもぜひワンビッグメッセージに削ぎ落とす勇気を持ってみてください。
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