アップル「環境配慮」が日本でも認められたワケ リサ・ジャクソン氏「バカげたアイデア」とは
実際、アップルの売上高の60%以上はアメリカ外から得られるものだ。またサプライヤーはアジア方面に集中していることから、地球環境保護に投資することは、アメリカの政策とは無関係に推し進めるべき取り組みであると認識している。
再生可能エネルギーへの転換は、ある意味、わかりやすい取り組みで、電力開発と一部スマートグリッドのような仕組みを取り入れることで、実現もしやすい。しかしアップルが今取り組んでいるのは、ジャクソン氏が「バカげたアイデア」と表現する資源の問題だ。
「バカげたアイデア」=資源リサイクル
リサ・ジャクソン氏は今回CEチャレンジのアワード受賞について、大きな励みになると語った。
「アップルで、資源を新たに使わなくても優れた製品を作ることができるという取り組みを進めているチームにとっても、非常にすばらしいことです。 私たちは、そんな長期的な『バカげたアイデア』での製品作りを進めているのです」(ジャクソン氏)
ジャクソン氏が言う「バカげたアイデア」とは、新たな資源を使わずに製品を作れるようにする長期的な目標のことだ。
例えば、精錬に膨大な二酸化炭素排出を伴うアルミニウムをリサイクルし、最も人気のある価格を抑えた製品であるMacBook Airなどに採用したのだ。
「理由はシンプルです。現在ほとんどのアップル製品は、触り心地のよいアルミニウムで包まれており、それがアップル製品であると認識する一部となっています。しかもアルミニウムは素材として、歴史的に、リサイクルに適しているのです。材料として再び利用すること、また技術的に難しすぎるものではないとして、アルミニウムのリサイクルに挑みました。
技術チームは調達チームと密接に連携し、その素材を製品に利用する前に、求められる一貫した品質と耐久性が得られるかどうか、テストにテストを重ねます。こうして品質が証明されれば、次の問題解決に移行することになります。
こうした問題解決を皆さんがよく知っている製品に対して適用していきます。MacBookやMacBook Airを知っていますよね。新製品を出すとき、何か特別な要素として取り入れようと考えています。
皆さんから見えなかったり、毎日考えたりしないとしても、とても格好よい種類のことです。そして、ほとんどの人から、とてもよい反応が得られました」(ジャクソン氏)
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