コネなし“女性和僑”が海外で成功する理由 語学力、資金、人脈、ほぼゼロからのスタート
アジアハーブアソシエイションでは、タイ人、フィリピン人、ラオス人、カンボジア人、中国人などさまざまな国籍の人が働いている。目を輝かせて夢を語るスタッフの姿を見るのがとても好きだと、加瀬さんは言う。
「私、日本人だというだけで高い給料で雇ってもらえる時代は、もう終わったと思っているんです。英語が堪能で優秀なカンボジア人が、月数万円で『そんなにいただけるんですか、頑張ります』といって懸命に働く。会社としては、国籍ではなく、スキルや情熱、その人の持つ可能性で人を採用するのは当たり前のことなのに、実社会ではそれができていないことが多い。最近の日本では、若い方が目をキラキラさせて話す機会が減っている気がして、寂しく思います」
女性和僑はアジアで増えるか
一方、その若い世代の中でも、日本を飛び出す起業家が少しずつ増えている。ASEAN統合を2015年に控え、チャンスを感じる機会が多いのだろう。東南アジア諸国は、親日的な国が多い。もしかしたら中国よりも生活しやすいかもしれない。
10年以上バンコクで暮らしてきた加瀬さんもこう語る。
「タイやその近隣諸国では、日本人はすばらしい国民だという評価を受けています。これは先輩が敷いてくれたレール。このレールに乗ってビジネスできるのは幸運なことだし、このレールを汚さず、大切に引き継いでいく、磨いていくというのは、ここでビジネスをする日本人の使命。これからも頑張っていきたいと思います」
中国では、女性和僑も多いように感じるが、東南アジアではどうなるか。今後の活躍に期待したい。
(次回は、大学在学中に東南アジアで起業した22歳の女性を取り上げます)
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