なぜ「ほほ笑みの国」で暴動が頻発するのか

タイで反政府デモが激化、日本企業への影響は?

「ほほ笑みの国」はどこへ向かおうとしているのか(写真:ロイター/アフロ)

タイの首都、バンコクが政治の季節を迎えている。2011年8月に首相に就任したインラック首相(タクシン元首相の妹)の退陣などを求める反政府デモが激化しているのだ。

12月1日には、一部の政府機関を占拠するなど、活動を先鋭化。デモ隊と政府支持派との衝突などによって、12月5日までに少なくとも3人の死者が出ているもよう。平和的なデモとはほど遠い状況だ。

プミポン国王の誕生日である12月5日を前に、デモ活動はいったん沈静化。国王は国民に向けて「国の統一と愛があるからこそタイは平和な国でありえた。全国の安定と幸福のために国民一人ひとりが義務を果たすことを願う」との声明を出した。政府支持派、反政府派とも運動を止めており、和解ムードが生じている。

今のところ、日本企業への影響は軽微

今回の暴動は市内の一部エリアに集中しており、12月5日時点で日本企業の業務には大きな支障は出ていないようだ。繁華街のセントラルワールドに百貨店を構える伊勢丹は12月1日には休業したが、その後は通常どおりの営業に戻っている。

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暴動が発生しているのは旧市街に限られる

日系製造業への影響も、現在のところは出ていない。日系企業が進出している工業団地は、バンコク市内から車で2時間以上離れた郊外部が大半。

日本人従業員はバンコクに住んでいることが多く、一部の企業では駐在員と家族に対して注意喚起を出したが、工場の操業については平常どおりだ。

しかし、楽観視していいわけではない。国王誕生日の和解ムードは、すぐに破られる可能性が高い。それだけ、双方の対立の理由が根深いのだ。現地の事情に詳しい金融機関関係者は「暴動が長期化すると、日本企業にも少なからず影響が出る」と語る。

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