チャイナ・プラスワンは、もう古い! これからは「アメリカ・プラスワン」の時代

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上海の高層ビル群。「チャイナ・プラスワン」は、中国が主体という意味で、依然リスクが高い(撮影:今井 康一)

尖閣諸島問題を契機にして、中国国内で反日デモが活発に行なわれるようになりました。反日デモのピークは2012年でしたが、今も反日感情はくすぶり続けています。

こうした中、中国に工場などの生産拠点を構えている日本企業において、「チャイナ・プラスワン」という考え方が広まってきました。これは要するに、反日デモや賃金の高騰、公害問題など、中国のマイナス面が露呈してきたことによって、生産拠点を中国以外の国にも持つようにしようという考え方です。

チャイナ・プラスワンの落とし穴

たとえば、インドネシア、タイ、ベトナム、カンボジア、ミャンマーといった国々が、その候補として挙げられます。これらの国々に生産拠点を分散させることによって、中国の政治的・地政学的リスクを軽減させようということです。 

ただ、私はそれでもリスクは軽減されていないと考えています。

「チャイナ・プラスワン」というのは、あくまでも生産拠点のメインは中国だけれども、それだとリスクが高いので、たとえばミャンマーなどにも拠点を置こうという経営戦略です。やはり主体は中国であるわけです。

当の中国でリスクが高まっているのですから、「チャイナ・プラスワン」ではリスク分散にはならないのです。

次ページ改めて、中国が抱えるリスクとは?
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