アベノミクス相場の後半には、何があるのか

山崎 元が読む、ちょっと先のマーケット

時は1987年10月に戻る。その日、10月20日、筆者は、三社目に転職した生命保険会社の中途社員研修で大阪のホテルにいた。前日のニューヨーク株式市場で後に「ブラックマンデー」と呼ばれる株価の大暴落(NYダウは1日で22%以上下がった)があり、このことを朝のニュースで知った。同僚のファンドマネジャーが泊まっている隣室のドアを叩いて、この事を知らせたら、ファンドマネジャー氏は驚いてパンツ一丁で廊下に飛び出してきた。あまりに大きな相場変動に、二人で笑うしかなかった。

1987年10月、ブラックマンデーでパニックに陥った東京市場。20日には、わずか1日で3836円も下がった(ロイター/アフロ)

1987年というと、日本の1980年代のバブルが本格的に育ちつつあるころだったが、ブラックマンデーの冷や水を浴びた日本の株式市場は、この日一日で3836円も下がる史上最大幅の大暴落を演じて、日経平均は2万1910円だった。本欄でも過去に書いたが、筆者は、相場と金融政策を巡る現在の状況が、この頃に似ていると思っている。

85年に円高を調整するプラザ合意があって、その後に円高不況が訪れる。翌86年には、公定歩合引き下げが4回もある金融緩和が行われて株価が大幅に上昇する(年始・年末比で42%高)。そして、87年にブラックマンデーがあって、世界経済を牽引すべく日本は87年、88年と金融緩和と内需拡大の政策を続けることになり、バブルが本格的に育った(日経平均は、87年15%高、88年39%高、89年29%高)。

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