コネなし“女性和僑”が海外で成功する理由 語学力、資金、人脈、ほぼゼロからのスタート
「ボディソープのボトルの置き方を教える場合、中身は満タンで、ポンプの先は手前、ボトルがベタベタしていてはいけない……できるだけ具体的に、私たちが考える『きれい』とは何なのかを、時には写真なども見せながら伝えます」(加瀬さん)。
② 国籍、国民性を言い訳にしない
「日本人経営者の要求や、日本の標準どおりに現地スタッフが対応できないとき、『海外だから仕方ない』『タイ人だから仕方ない』……と思ってしまう人は多いようだ。
「でも言い訳しても始まらない。できるかどうかは個人差であって、国民性ではなく、こちらの教え方によるもの。タイ人だからということは、できない理由にしません」
③ 言葉ができない前提でのコミュニケーションを考える
現地の言葉を話せなければ海外でビジネスはできない、と思う人は多いだろうが、加瀬さんはそれは思い込みだと言う。
「当初、タイ語はまったくできませんでしたし、今も日常会話レベル。それは語学はできたほうがいいけれど、今からタイ人と同じだけ話せるレベルになれるかというと、ほぼ無理だと思います。時間は限られているのだから、言葉ができないという前提で『どういうコミュニケーションをしたら人は動いてくれるのか』考えたほうが早い。
たとえ言葉ができなくても、一生懸命やっていることは必ず伝わる。言葉ではない部分で、どうコミュニケーションを取るかということを、いつも考えています」
店舗を開業して11年、会社を作って10年、。会社は大きくなった。スクンビットという日本人が多く住むエリアを中心にタイ国内に5店舗を構え、世界各国から年間20万人の人が訪れる。
従業員は200人を超えた。さらに、カンボジア、ドバイ、日本にも1店舗ずつ展開し、今年は国内外にも数店の進出が決まっている。タイ以外の国の場合は、タイ人がセラピストとして働くことが可能な国を選んでいる(日本では就労ビザなどの関係で、タイ人がセラピストとして働くことはできない)。
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