1年で4倍! 急増する“和僑”って何だ? タイ・バンコクに日本人1000人が集結
ASEANの中心地として、ビジネス界からも注目を集めているタイ・バンコク。駐在員も起業家も増加の一途をたどり、バンコク在住日本人は約4万人に達した(日本大使館調べ)。
そんなバンコクで、先月開催されたイベントで1000人以上を動員、注目を集めたのが世界各国から日本人起業家が集まった「和僑世界大会」なるものだ。
会場は、バンコク在住日本人も数多く住むスクンビット通り、BTSプロンポン駅近くのホテル。ここに“和僑”と呼ばれる人たちが世界各国の都市から集まった。「初めまして」と「ごぶさたしております」という日本人らしいあいさつがあちこちで飛び交い、世界各国の都市の名前が聞こえてくる。「今、熱いと言われるバンコクを見ておきたくて来たんです」。そんな声も耳にした。
5年前に香港で開催されて以来、年1回、各国持ち回りで開催されているという和僑世界大会。シンガポールで開催された昨年の参加者は約250人だったのに対して、今年は1000人。わずか1年で4倍に増えたというから驚きだ。この数字が、“セカ就”という言葉まで生まれるほど、海外での就職・起業が身近になり、関心が高くなっていることを物語っている。
“和僑”という言葉はまだ耳慣れないかもしれないが、要するに海外で起業する日本人のこと。筆者自身、2010年に上海で活躍する女性起業家の取材をしたことがあったが、そのときにはまだ彼女たちから“和僑”という言葉は出なかった。
新聞の見出しなどで“和僑”という言葉を目にするようになったのもここ数年だと認識している。この言葉を生み出し、今回の世界大会を開催した和僑会とは、いったいどんな団体なのか?
“和僑”が生まれたのは10年前
始まりは、10年前の香港。香港で会社経営をしていた筒井修さんが、日本から来たばかりの20~30代の若い経営者たちのつながりに必要性を感じて、勉強会を始めたことがきっかけだ。
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