「プライドが高い人」を傷つけずに説得する方法 積極的に「相手の言い分」を引用していこう

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まず、具体化させておかなければいけないのが、この場合の「バカ」とはどういう人間を指すのかということです。今、話題になっている「バカ」。それは、次のように定義されるでしょう。

そのテーマについて何も知らず、判断力もないくせに、的外れな意見を言いたがる人

もちろん、これとは別に単に感情的なだけの激情型の「バカ」もいますが、それについては前々回扱ったので今回は触れないことにします。

それはともかく、この定義でもとくに重要なのが「意見を言いたがる」という部分です。

彼らが何かを言いたがるのは、プライドの表れ。彼らは「賢いと思われたい」「かっこよく思われたい」「重要な人物だと思われたい」から何かを言いたがるのです。

ならば、彼らと会って実際に話をするときには、そのプライドを決して傷つけてはいけません。

そこを傷つけると、相手は「バカ」だけにそれを取り戻そうとムキになって、さらに的外れな意見や批判をぶつけてくるからです。要はさらにこじれるのです。

したがって、この

「相手のプライドを傷つけない」

というのは、「バカ」を相手にするときの基本方針になります。逆に言えば、プライドのケアさえできれば、意外に彼らは物わかりよくこちらの話に頷いてくれるものなのです。

では、具体的にはどのように話を進めればいいのか? そこで大切になってくるのが、次の3つのポイントです。

1、相手が理解できる限りの難しい言葉を使う
2、話は「正しさ」よりも「最短距離」を選ぶ
3、相手の言い分を引用する

この3つを守って、説得を試みれば相手のプライドを傷つけることなく、説得が可能です。一つひとつ見ていきましょう。

難しい言葉を使おう

まずは、言葉遣いについて。「相手が理解できる限りの難しい言葉を使う」です。

「難しい言葉」にも、細かく言えば業界用語や専門用語、難解語など種類がありますが、今回は区別しません。ざっくり次のような言葉たちです。「マーケティング」「ソリューション」「リスケ」「インターフェース」「フィードバック」「抽象」「一般化」「汎用性」「流動性」などなど。「難しくないよ」という人もいるかもしれませんが、これらを難しく感じる人もいるということです。

よくビジネス書などで、「難しい言葉はできる限りかみ砕いたほうがいい」という教えがありますが、「バカ」を相手にする場合、それは間違いです。彼らは賢いと思われたいのですから、自分の知っている言葉までかみ砕かれると「バカにされた」と思って、ムキになって訳のわからないことを言い始めます。

それよりは、相手が理解できる限りの難しい言葉は使いましょう。

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