すぐ辞める若者の「扱い方」の超基本3ステップ 若者の不満をためないコミュニケーション
3、レスポンスの重要性
ある人材コンサル系の営業課長(男性・38歳)のエピソードを紹介します。彼は、「お客様からのメールは30分以内に返信すること」と職場の若者に指導していたのですが、それが実行されないことに悩んでいました。
あるとき、彼は『サザエさん』に登場する「三河屋のサブちゃん」を引き合いに出して語りました。サブちゃんは磯野家の家族構成はもちろん、波平さんやマスオさんのお酒の好みや、カツオくんやワカメちゃんの運動会の日程までしっかりと把握しています。そのため、そのときにあった適切な商品を選ぶこともできます。
彼は、「みんな、サブちゃんみたいに気が利く営業マンになりたくないか?」と問いかけたのです。これで、彼の部下の目の色が変わったとのこと。その後はメールの遅延もなくなりました。また若者がちょっとでもいい動きをすると「サブッてるね」とすかさず褒め、今ではメンバーの「サブッてるポイント」をカウントし、壁に貼り出しています 。
若者の日々の仕事ぶりへのレスポンスは極めて重要。ちゃんとフィードバックしてあげることは、彼らのモチベーションに大きく影響しますし、成長にも寄与します。
ダメなら辞められても仕方ない
「ダメなら辞められても仕方ない」という開き直りも持っておきましょう。この開き直りは「オトナのお守り」です。
何でもかんでも若者の感覚に合わせればいいというのは間違いですし、歩み寄っていくことと言いなりになることとは違います。いくら「テンプレがほしい」と言われても、「ここで与えてはいけない」とあなたが思うのであれば、与えるべきではないのです。
結局、それで若者が突然辞めるとしたら元も子もないと思うかもしれませんが、若者を辞めさせないために働いているわけではありません。
マネジメント層の人たちからよく聞くのは「辞めてほしくないやつほど急に辞める」という話です。裏を返せば、「辞めても構わないやつほど残る」。つまり、ぶら下がり社員も多いということにほかなりません。
オトナは、可能な限り若者をケアし、育てていく責務を負っています。ここは前提として間違えてはいけないところです。ただし、やるべきことをやったうえで、なお若者が「辞める」と言うならば、それをいつまでも気に病んでいても仕方がありません。そういう気持ちの切り替えが、オトナにとっては大切なのではないでしょうか。
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