すぐ辞める若者の「扱い方」の超基本3ステップ

若者の不満をためないコミュニケーション

ステップ3:やる気を引き出すコミュニケーション

最後のステップは、ズバリ若者の動機づけです。モチベーションの源泉がオトナ世代と若者とでは結構違います。具体的に言うと外発的動機と内発的動機の違いです。

オトナは外発的動機である程度はモチベーションを保つことができました。職場で目標が設定されて、リーダーの管理の下で、「仕事だからやるしかない」といって働く構図です。その代わり、愚直に指示に従って目標を達成すれば、それ相応の見返りがありました。それが終身雇用であり、出世であり、賃上げであり、ボーナスであり退職金です。結局、外発的動機が「これも将来のためだ」という内発的動機に転換されていたわけです。

「目標を与える」のではなく「目的を共有」

ところが若者はそれだけではモチベートされません。終身雇用や出世といった見返りを期待していないし、求めてもいないからです。ではどうすれば若者をやる気にさせられるのでしょうか。内発的動機づけの条件を簡単に整理すると、次のようになります。

「目標を与える」のではなく「目的を共有」して、自分が役に立っていることを感じながら、やりたいことをリーダーがフォローしてやらせてくれること。「そんな仕事あるか!」という怒りは一度胸に納めてください。

1、一人ひとりを意識した個人レベルの対応

若者は基本的に、仕事は任されるほうがやりがいがあると考えています。しかしオトナにとってわかりにくいのは、「すぐに答えをほしがる」ことと「単純作業はやりたくない」という二面性を感じるところでしょう。

結論から言うと、ベストなのは「8割テンプレ・2割余白」です。どういうことかというと、まず型を教えてあげることはマストです。書類のテンプレや雛形のようなことですね。そして、それを完全流用すれば間違いはないし、ちょっと自分なりに工夫しても大外れにはならないよ、と示しておきます。そこが2割の余白です。若者は無駄なやり直しが大嫌いなので、答えを示しつつ工夫する余地も与えるというフォローが必要になります。

2、上から目線ではないフラット目線

若者は「利他の精神」をナチュラルに持っています。SNSで多様な価値観や働き方を目にしてきた彼らにとって、仕事は単なる食いぶちではなく、何かのために役立つべきことになっています 。とにかく稼げる仕事よりも、社会の役に立つ「ソーシャルグッド」 。これがモチベーションになります。

営業職に就いている若者を見ていると、この感覚がよくわかります。ちょっと次の二択を見てください。

(1) 150万円の広告枠を、200万円の枠にスペックアップして提案して、費用対効果を最大化できるよう努力する。
(2) 150万円の広告枠があっても、相応の効果が出せるかわからないので125万円に値引きする。

あなたは、どちらがビジネスとして正しい姿勢だと思うでしょうか? 若者は2を選ぶ傾向が強いように思います。そのほうが相手に対して誠実だし、値引きして喜んでくれたらそれが満足なのです。

そんなときには「お客様にフォーカス」してコミュニケーションをとりましょう。お客様が望んでいることを実現するために、150万円の枠で十分なのか、不足なのか。頭ごなしの200万円ではなく意味を語る。そこではじめて、会社の論理ではなく顧客目線の論理なんだと彼らは納得し、やる気を出してくれるのです。

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