人類は「破壊」でしか平等化できないのか 「戦争・革命・崩壊・疫病」の凄まじい衝撃

平等は破壊の後にやってくる
数千年にわたり、文明のおかげで平和裏に平等化が進んだことはなかった。さまざまな社会のさまざまな発展段階において、社会が安定すると経済的不平等が拡大したのだ。
古代エジプトであれヴィクトリア朝時代のイギリスであれ、ローマ帝国であれアメリカ合衆国であれ、それは変わらなかった。既存の秩序を破壊し、所得と富の分配の偏りを均(なら)し、貧富の差を縮めることに何より大きな役割を果たしたのは、暴力的な衝撃だった。
有史以来、最も力強い平等化は最も力強い衝撃の帰結であるのが常だった。不平等を是正してきた暴力的破壊には4つの種類がある。すなわち、大量動員戦争、変革的革命、国家の破綻、致死的伝染病の大流行だ。
これらを「平等化の四騎士」と呼ぶことにしよう。聖書に登場する四騎士と同じく、これらの四騎士は「地上から平和を奪い取り」「剣によって、飢餓によって、死によって、地上の獣によって人間を殺す」ために現れた。
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