アメリカの中国への「認識」は180度変わった

貿易戦争は米中対立における氷山の一角

米国の中国に対する認識は急激に、劇的に変わった(写真:Yuri Gripas/Reuters)

2017年12月に公表された国家安全保障戦略で、トランプ政権は「中国とロシアはアメリカの権力、影響力、利権に挑戦し、国家の安全と繁栄を侵害しようとしている。経済をより不自由、不公平にし、軍隊を成長させ、情報とデータを制御して自らの社会を抑圧し、影響力を拡大する決意をしている」と言明した。

ところが、ドナルド・トランプ大統領はロシアのウラジミール・プーチン大統領と特別な関係を築いており、トランプはプーチンとの会談の内容を懸命に公から隠そうとするほどである。2人の関係は従来の首脳同士の関係からかけ離れており、2017年、大統領としてのトランプがロシアの利権のために一端を担っていたのかを調べるために、アメリカ連邦捜査局(FBI)は前代未聞の捜査を行っている。

一方、トランプが中国に対して敵意を強めていることは、アメリカに輸入される中国製品に何千億ドルもの関税を課していることにも明確に現れている。米中が互いに関税を課し合うという「貿易戦争」は世界の注目の的になっているが、これは米中間で白熱する対立の氷山の一角にすぎない。

アメリカの対中認識はどう変化したか

2018年10月4日、マイク・ペンス副大統領はアメリカのハドソン研究所で、中国版「鉄のカーテン・スピーチ」と呼ばれるスピーチを行った。これは1946年3月5日にミズーリ州フルトンで、アメリカとソビエト連邦の冷戦を予告したウィンストン・チャーチルの歴史的演説を参照している。

ペンスによると、「中国は、その影響力を強め、国家の利権に益(えき)するために、政府全体が一体となったアプローチを採用している。アメリカの国内政策を妨害し、アメリカの政治に干渉するために、より能動的かつ強制的な方法でその力を行使している」。

2000年に設立された与野党合同の「米国議会中国関係執行委員会」は、2018年10月10日に年次報告書を発行した。曰(いわ)く「世界の中心的地位を確立しようと台頭するより強引な中国を、われわれは目の辺りにしている。そのために中国は、開発、貿易、インターネット、さらには人権に関する新たな世界規範を構築しようとしている。中国の独裁主義は、アメリカの自由、並びに最も重要な価値観および国益を直接脅かしている」。

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