教会で”聖書”を教えていたことも!知られざる石破首相の《キリスト教信仰》。”神に選ばれた存在”としてトランプ大統領とも共鳴?

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石破首相とトランプ大統領には“神の選び”という共通の信仰がある(写真:花咲かずなり/PIXTA)
2025年1月にアメリカ大統領に就任したトランプは関税引き上げ、カナダ合併などの提案・政策をぶち上げている。佐藤優元外務省主任分析官はそのふるまいを「皇帝」に準え、舛添要一元東京都知事は「ヒトラーやスターリンの手法と同じ」と言う。
20世紀は「独裁者の時代」と呼ばれ、人種主義はホロコーストなどの悲劇をもたらした。それらは二度の世界大戦を経て、過去の遺物となったはずだった。それがなぜ近年よみがえってきたのか。
時代の転換期を迎え、日本はどうすべきか。新著『21世紀の独裁』から一部を抜粋・編集しお届けする。

石破首相のキリスト教信仰──佐藤

石破さんの母方の曽祖父は金森通倫(「つうりん」とも)という宗教家です。同志社大学を設立した新島襄の直弟子で、1876年に新島から洗礼を受けています。

その後、同志社社長(総長)代理になるのですが、一八九〇年に新島が死去すると、遺言で金森を厳しく批判していることが判明しました。いわく、金森は弁が立つし能力も高いが、徳がない。金森は同志社を追われるように、短期間で総長代理を辞任しました。

金森はその後、政治や実業の世界に身を置き、キリスト教を棄教したり、再入信したりします。あるいは、新しいキリスト教を打ち立てるとして「新神学」を提唱したかと思えば、救世軍に加わります。

さらに渡米し、帰国後は1927年に日本ホーリネス教会に入会して熱心な伝道を続けました。晩年は湘南の葉山にある洞窟で暮らし、“今仙人”と呼ばれました。

石破さんは、この曽祖父のことを「変わった人だったようだ」と語っていますが(2023年4月1日に大阪で開催された「日本国家祈祷会」に寄せたビデオメッセージ)、「変わった人」という点で石破さんと金森は共通しているように思えます。

金森の長男(太郎)は、そんな父親に嫌気が差し、内務官僚になりました。その娘(和子)が、石破さんの母親です。石破さんの父(二朗)は浄土宗の仏教徒ですが、石破さんはお母さんっ子で、幼少期から母に連れられて通っていた日本基督教団鳥取教会で18歳の時に洗礼を受けるのです。

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