教会で”聖書”を教えていたことも!知られざる石破首相の《キリスト教信仰》。”神に選ばれた存在”としてトランプ大統領とも共鳴?

石破首相のキリスト教信仰──佐藤
石破さんの母方の曽祖父は金森通倫(「つうりん」とも)という宗教家です。同志社大学を設立した新島襄の直弟子で、1876年に新島から洗礼を受けています。
その後、同志社社長(総長)代理になるのですが、一八九〇年に新島が死去すると、遺言で金森を厳しく批判していることが判明しました。いわく、金森は弁が立つし能力も高いが、徳がない。金森は同志社を追われるように、短期間で総長代理を辞任しました。
金森はその後、政治や実業の世界に身を置き、キリスト教を棄教したり、再入信したりします。あるいは、新しいキリスト教を打ち立てるとして「新神学」を提唱したかと思えば、救世軍に加わります。
さらに渡米し、帰国後は1927年に日本ホーリネス教会に入会して熱心な伝道を続けました。晩年は湘南の葉山にある洞窟で暮らし、“今仙人”と呼ばれました。
石破さんは、この曽祖父のことを「変わった人だったようだ」と語っていますが(2023年4月1日に大阪で開催された「日本国家祈祷会」に寄せたビデオメッセージ)、「変わった人」という点で石破さんと金森は共通しているように思えます。
金森の長男(太郎)は、そんな父親に嫌気が差し、内務官僚になりました。その娘(和子)が、石破さんの母親です。石破さんの父(二朗)は浄土宗の仏教徒ですが、石破さんはお母さんっ子で、幼少期から母に連れられて通っていた日本基督教団鳥取教会で18歳の時に洗礼を受けるのです。