教会で”聖書”を教えていたことも!知られざる石破首相の《キリスト教信仰》。”神に選ばれた存在”としてトランプ大統領とも共鳴?

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この教団は、同志社の系統と同じくコングリゲーショナル(会衆派)です。コングリゲーショナルは個別の教会・牧師ごとの独自性を重視しており、神学的な立場を拘束しません。

したがって、プレスビテリアンのように二重予定説を取る人もいれば、三位一体説(父と子と聖霊は一体であるとする教理)を否定するユニテリアンや、お祈りを重視するメソジスト派のような人もいる。これをリベラルと言うのか、統一性の欠如と言うべきか、評価が分かれるところです。

けれども、石破さんは慶應義塾の高校・大学時代を通じ、日本基督教団ではなく日本キリスト教会に通いました。両者は名称が似ているため混同しがちですが、“似て非なるもの”です。

こちらはプレスビテリアンで、予定説を非常に強調する教団です。石破さんは日本キリスト教会世田谷伝道所(現・世田谷千歳教会)で日曜学校の教師を務め、聖書を教えてもいました。

あまり知られていませんが、石破さんはあだむ書房という出版社から宗教書を5冊も出しています。前述の曽祖父・金森通倫を「変わった人」とした発言も、テキスト化されて『石破茂語録 共に祈りましょう』(2024年)に収録されています。また石破さんは、「クリスチャンプレス」「クリスチャントゥデイ」など、キリスト教関係のウェブメディアのインタビューにたびたび登場して、自身の信仰を語っています。たとえば、次のように。

──クリスチャン議員として、どのような思いで政治に向き合っておられますか。
私は、神様の前に自分の至らなさ、誤っているところをお詫び申し上げるようにしています。そして、「過ちを正してください」、「ご用のために用いてください」という思いでお祈りしています。
──特に政治家として強調したい点は。
ヨーロッパにしろ、アジアにしろ、米国もそうですが、同じ信仰を持つ人は多いはずです。にもかかわらず、世の中は争いが絶えない。いかに争いをなくしていくか。いかに互いが神の前には無力であることを共通認識し、自分だけが正しいという思いを持たず、弱い人のために働き、祈ることができるか。それをできるだけ共有したいと思っています。常にこの思いをもって、平和な世界を作りたいと考えています。(「クリスチャンプレス」2018年9月5日)

石破さんは「今まで『神様がおられない』というような恐ろしい考え方をしたことは一度もありません」(「クリスチャントゥデイ」2016年5月27日)とも話しています。

日米首脳会談の陰で──佐藤

自民党総裁選に勝利した石破さんは首相就任後、すぐに衆議院を解散。党の裏金議員を淘汰して、衆院選に臨みました。私はそれぞれの局面において、石破さんは“神の声”を聞いて決断を下したと考えています。

たとえば衆院選では当初、裏金議員は原則全員を公認する方針でした。ところが、公示日を目前にした2024年10月6日、非公認ならびに比例との重複立候補を認めないとする厳しい対応に転換。

この豹変ぶりは与野党ともに混乱を招きました。しかし私が得た情報と周辺事情を総合すると、石破さんのなかでは“神の声”が聞こえていたと私は見ています。

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