33歳「幼児残し修行に出た夫」と決別した妻の今 会社同僚夫が「ワインを水に…」のスピ傾倒

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しばらくして、親子で身を寄せていたやよいさんの実家から出て、都内の2DKのアパートを借りた。息子には、「これからパパはパパの家に、あなたはママと2人の家に帰るんだよ」そう説得した。慣れない祖父母の家での暮らしに神経質になっていた息子も、新しい環境へ移ると徐々に元気を取り戻していった。気になるのは生活費の問題だが、やよいさんには自信があった。

「離婚した当時、フリーライターとして月に30万円ほどの稼ぎがありました。それに3万円の養育費と1万5000円の児童手当、数万円の児童扶養手当に育成手当。もっと早く離婚すればよかった!と思いましたよ。それと、これはやってよかったと今でも思うんですが、調停期間中、ファイナンシャルプランナーに相談に行っていたんです」

別居当時の収入20万円と貯金していた数十万円をベースに、いくつかのライフプランを組んでもらった。すると案外明るい未来が見えてきた。

「一生シングルで収入が劇的に上がらなかったとしても、公立であれば子どもを1人、大学まで行かせられると言われました。もし私の田舎の北陸で暮らすのであれば、車も維持することができると言われて。生きて行く自信がつきました」

もう1つの収穫が、再婚相手に求める条件が明確になったことだ。

「私、子どもは絶対もう1人産みたいと思っていたんです。だから再婚をしたくて。そこで、相手に求める年収も算出してもらいました。そうしたら、相手の年収が300万〜400万円くらいでも、もう1人産んで育てることは可能なことがわかって。あ、そうなんだ!とちょっと気が楽になったんです」

現夫との出会いは婚活アプリ

早速やよいさんは、友人の勧めでマッチングアプリに登録。「3歳息子のシングルマザー/子どもをもう1人希望/再婚を前提とした真剣なお付き合いがしたいです」とプロフィールには端的に希望を記載した。すると、シングルファザーからの連絡がいくつも来たという。子どもを保育園に預けている間に、何人かとデートをしたが、やよいさんにとってその時間は、息抜きとして意外と楽しい時間だった。

「そして最後に連絡をくれたバツイチ男性のプロフィールに、ビビッときたんです。『26歳/公務員/年収ステータス600万~800万円』。当時30歳だった私より4歳も若くてステータスも希望以上。友人と、これサクラかな?なんて言いながら、ダメ元で会ってみることにしました」

現れた男性に対する第一印象は、プロフィール写真よりはイケてないな、というものだった。ただ、妻の浮気が原因で結婚後数カ月で離婚をしたこと、父親を幼い頃に亡くしており、子どもができたらいいお父さんになりたいとずっと思ってきたことなど、深く話を聞くうちに、やよいさんも彼に心を開くようになった。

次ページ彼の望みを息子が満たしていく未来は悪くないな…
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