健康を保つのが難しいホームレス
野宿生活はとても過酷だ。健康を保ち続けるのはとても難しい。また、ホームレスの中には高齢の人も多い。健康上、問題を抱えている人も多い。
そもそもケガや病気が原因でホームレスになった人も少なくなく、前職に建築関係や土木関係の仕事をしていた人がいる。
「重いものを運ぶ仕事で腰を痛めてしまった」
「鳶職として作業中、高所から落下して足をケガしてしまった」
というような話をよく聞く。
ケガや病気が原因で日雇い労働に行けなくなり、そのまま収入がなくなってしまった。治療費で貯金も消えてしまい、結果的に野宿生活を余儀なくされてしまうというケースだ。
夏場に荒川の河川敷を歩いていると、上半身裸になって体を洗っている男性がいた。男性の上半身にはガッツリ入れ墨があった。またお腹には縦に15センチほどの傷があった。
話を聞くと、まだ野宿生活を始めて間がないという。
ホームレスになる前は、個人経営のリサイクル店を運営していたそうだ。捨ててあるテレビ、洗濯機、冷蔵庫などを拾ってきて直して販売していた。商売が順調なときは、テレビや雑誌の取材が来たこともあったという。
「3年前にがんになって入院したんだけど、この間また再発したんだ。ある日すごい気持ち悪くなって、ウンコも真っ黒になっちゃって、慌てて病院に行ってカメラを飲んだら胃がんだった。そのまますぐに手術をして胃をとっちゃった」
腹の傷はそのときのものだという。
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