ホームレスを食い物にする輩のありえない悪行

彼らの健康事情と貧困ビジネスの結びつき

お酒をたくさん飲むホームレスも多い。

そもそも酒を飲みすぎて会社をクビになったり、日雇労働の仕事を失ったりしたのが原因でホームレスになった人はかなりたくさんいる。そういう人は、ホームレスになった後も、手に入れたお金は全部酒にして飲んでしまう場合が多い。

飲む酒は、値段の割にアルコール度数が高い焼酎のカップ酒が選ばれやすい。ふたをあけるとストレートでググググと一気に飲む。そんな飲み方が体にいいわけがない。

結果的に、肝臓や腎臓など内蔵を傷める。土気色の顔をしているのに、さらに酒をあおりそのまま路上で寝てしまう。

酔っ払ってケンカをして、それで大ケガを負う場合もある。定期的にお話をうかがっていた大阪・西成地区のあるホームレスは、酔っ払っているときにケンカをしかけたり、酔って寝ているときに一方的に暴力を振るわれたりして、いつもケガをしていた。

ある日その男性に会うと、アゴを蹴られ、下の前歯が何本も折れていた。普段は病院には行かないが、今回ばかりは足を運んだそうだ。アゴには縫い跡が生々しく残っていた。しかし定期的に病院に通う金はない。痛くても我慢するしかない。

「しかたないからアルコール消毒するんだ。ついでに麻酔にもなるしな」

と言って笑い、またお酒を飲んでいた。数時間後にはベロベロになって公園で寝てしまった。このままでは暴力を受けたり、金を盗られてしまったりする可能性が高いのはわかるが、ベロベロに酔ってしまうと周りはもうどうしようもない。

強度のアルコール依存症や違法ドラッグを使用する人も

もっとアルコール依存症がひどくなると、会話をするのも困難になる。被害妄想が強くなり、怒鳴り散らしたり、暴力を振るったりすることもある。

僕も取材中にしたたかに酒に酔った人に絡まれたことが何度もある。包丁を突きつけられたことも2度あった。

彼らは入院して治療しなければならないレベルの、アルコール依存症だろう。

また数は少ないが覚せい剤など、違法ドラッグを使用するホームレスもいた。もちろん心身ともに悪影響がある。

アルコールやドラッグとは関係なく、精神病を患っていると思われる人も少なくない。

話をうかがうと、

「近くに住む(別の)ホームレスに命を狙われている。『殺す!!』『殺す!!』と毎晩小屋の外から言われるんだ。こっちから殺さないと殺されるよ」

と早口で言っていた。少し聞き込みをしたが、実際には彼に対し「殺す」と言っている人はいなかった。非常に強い被害妄想を持っているのだ。

被害妄想を持っているだけならいいが、妄想が行き過ぎて本当に暴力を振るってしまうこともあるようだ。誰が悪いわけではないが、被害者は出る。

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