81 堺市博物館ではVR技術を用いて上空300mからの仁徳天皇陵古墳の雄大な眺めと、古墳内部の石室をCGで再現した映像を体験できる。
82 仁徳天皇陵近くの手作りパン工場「ロアール」には古墳をイメージした「御陵パン」コーナーがあり、前方後円墳の形に焼き上げられた「御陵あんぱん」が人気。
83 2019年に審査を迎える百舌鳥・古市古墳群。世界遺産登録が決まれば経済効果は1000億円に達するとの試算も。
84 天皇陵の名称は、天皇の名前を冠したもののほかに、『延喜式』の記載に則った陵名がある。
85 さらに遺跡の所在地名をあてる考古学会の遺跡命名法に基づく表記法も併用されている。
86 たとえば仁徳天皇陵は陵名「百舌鳥耳原中陵」。遺跡名で「大仙古墳」「大仙陵」「大山古墳」などと呼ばれる。
87 また、被葬者が仁徳天皇である確証はないことから「伝仁徳天皇陵」と呼ばれる場合もある。
88 江戸時代は大山古墳(仁徳天皇陵)にも自由に出入りでき、役人がここで酒宴を催したという記録も残っている。
89 江戸時代には巨大な古墳は「みささぎ登り」という行楽地になっていた。
90 江戸時代には天皇陵探索の気運が高まり、本居宣長が大和盆地の古墳の観察記録『菅笠日記』、蒲生君平が近畿の天皇陵・旧跡の考察『山稜志』を著した。
独自の参拝記念印「御陵印」は全部で93印
91 大阪府高槻市には、かつて大王の墓の周りに置かれていた埴輪を作っていた工場跡の史跡が残る。
92 この史跡は現在「ハニワ工場公園」、「ハニワ工場館」として公開されている。
93 天皇陵は一般に中に入れないが、白砂が敷き詰められた先に鳥居を望む拝所が設けられている。
94 前方後円墳の場合は前の方形部の正面に拝所が設けられている。
95 歴代の天皇陵にはそれぞれ独自の参拝記念印「御陵印」が用意されている。
96 御陵印はかつて各陵墓に用意されていたが、現在は5カ所の陵墓管区事務所にエリアごとに分かれてまとめて置かれている。
97 歴代天皇は124代122人だが合葬などのケースがあるため御陵印の数は全部で93印。
98 宮内庁は2018年10月、仁徳天皇陵の一部を発掘調査すると発表している。
99 神武天皇陵は皇族が成年を迎えると参拝する習わしがある。
100 2019年3月には退位直前の平成天皇が神武天皇陵を訪れ「親謁の儀」で退位を報告した。
(文:森谷 美香/モノ・マガジン2019年5月16日号より転載)
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