「天皇」の呼び名は日本人の気概を表している

1400年にわたる歴史の大本にあるもの

今日まで続く「天皇」の称号には、古代日本人のあふれる気概が息づいている(写真:Tom-Kichi/iStock)

1948年以降、新年と天皇誕生日の年2回行われている、一般参賀。1月2日、皇居では天皇陛下の在位中、最後となる一般参賀が行われ、参賀者数は平成最多の約15万5000人となりました。参賀は5回の予定でしたが、皇居に入り切れない人のため、両陛下の御意向で、2回追加されるほどのにぎわいでした。

多くの日本人が愛してやまない天皇ですが、そもそもなぜ「天皇」という呼称なのでしょうか。考えてみたことはあるでしょうか。

「天皇」の称号が使われる以前

「天皇」という称号は7世紀ごろに使われ始めたとされます。この称号について考えるとき、われわれは当時の日本の巧みな国際戦略と、当時の日本人の気概について、うかがい知ることができます。

「天皇」の称号が使われる以前、日本の君主は「オオキミ(またはオホキミ)」や「スメラミコト(またはスベラギ、スベロギ)」と呼ばれていました。「オオキミ」は漢字で「大王」と書き、史書にも記され、一般的に普及していた呼び方でした。

一方、「スメラミコト」は格式ばった言い方で、「オオキミ」の神性を特別に表す呼び方でした。謎めいて儀式的な響きのする「スメラミコト」が何を意味するのか、はっきりとしたことはわかっていませんが、いくつかの解釈があります。その代表的なものが、「スメラ」は「統(す)べる」、つまり統治者を意味するという説です。このほかに、神聖さを表す「澄める」が転訛(てんか)したとする説もあります。

「ミコト」の意味ははっきりしており、神聖な貴人を表します。「スベラギ」や「スベロギ」は、「スメラ」と「キミ」の合成語ではないかと見る説があります。

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