なぜ日本の天皇は125代も続いてきたのか

織田信長もGHQも倒そうとしなかった

日本の天皇制は2700年にわたって続いており、天皇の生前退位は実に202年ぶりとなる(写真:AFP/アフロ)  
来る2019年4月、天皇の生前退位が行われ、平成の時代が幕を下ろします。高齢と健康上の理由で天皇としての公務を果たすことが難しくなったためですが、天皇の生前退位は119代光格天皇以来、実に202年ぶり。私たちは歴史の転換点に立っているのです。
しかし、どれだけの人が「天皇制」についてしっかりと理解しているでしょうか。それを知るには近現代の天皇を知るだけでなく、過去の歴史をひも解く必要があります。
ニュースの“なぜ?”は日本史に学べ 日本人が知らない76の疑問』を上梓したスタディサプリの人気講師が、歴史をひも解きながら、「天皇」の存在に迫ります。

みなさんは日本が、「世界唯一の単一王朝国家」だと呼ばれていることをご存じでしょうか。

これは、今上帝(在位中の天皇をこう呼ぶ)まで125代、2700年にわたって万世一系の天皇が存在しているということを指しています。たしかにヤマト政権(のち律令国家の「朝廷」)は、一度も王朝交代は行われていません。

世界にこのような体制は存在せず、ローマ帝国でさえ1000年強の歴史です。どれだけ珍しいかがおわかりいただけるのではないでしょうか。

大王(のち天皇)が125代連続で確実につながっているかどうかは不明です。少なくとも初代の神武天皇から25代目の武烈天皇までは、実在していたかどうかはっきりとはわかりません。ある程度正確に把握できているのは、26代目の継体天皇からです。最初の頃は、『古事記』や『日本書紀』の神話世界ですから。それでも、100代ほどにわたり万系一世で続いているというのは、驚異的なことです。

日本ではなぜ単一王朝が続いたか

日本が他国に乗っ取られたことがないことも、背景にあります。太平洋戦争後、GHQ(連合国軍総司令部)すなわちアメリカ軍に一時的に占領されたとはいえ、外圧によって天皇の存在自体が途絶えることはありませんでした。

では、内圧はどうでしょう。なぜこれだけの間、単一王朝の継続が可能だったのでしょうか。実は、歴代天皇の処世術にその答えがあります。時代をさかのぼってひも解いていきたいと思います。

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