離婚問題のプロに聞く「ドロ沼化」を防ぐ方法

禍根を残さないために何をなすべきか

いまや3人に1人が離婚している日本社会。離婚問題について詳しい弁護士の中川彩子さんにお話を伺った(写真:筆者撮影)

ようやく結婚したのだから離婚についてなど考えたくもない。だけど、やっぱり「もしも」のときのことが気になる――。筆者を含めた晩婚さん(35歳以上で結婚した人たちを本連載では親愛の情を込めてこう呼んでいる)の本音だろう。

もし離婚することになってもドロ沼の争いはしたくない。でも、裁判所で争わざるをえなくなったらどうすればいいのか。禍根を残さずに勝つ方法はあるのだろうか。不安と興味は尽きることがない。

離婚調停、早期解決への道

プロに現実と対策を聞いておけば少しは安心できるかもしれない。筆者が住んでいる愛知県に適任者がいると友人から紹介してもらった。豊橋市を拠点に活動している弁護士の中川彩子さんだ。

中川さんは2005年に弁護士登録をして以来、中小企業の企業法務や不動産問題、相続、離婚など、身近な法律問題を中心に取り扱ってきた。

とくに離婚案件は14年間で300件以上も関与。2014年からの4年間は、弁護士業務の他に、名古屋家庭裁判所の非常勤裁判官(家事調停官)を務めた。そこで担当した離婚案件は400件を超える。立場を変えて合計で700件以上も離婚案件を経験したことになる。離婚調停・裁判のプロと言えるだろう。

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インタビューの前に予備知識を。離婚の方法は主に3つに分けられる。1つ目が協議離婚で、裁判所に持ち込まずに当事者同士の話し合いで離婚することだ。平成21年度厚生労働省「離婚に関する統計」によれば、全体の87.8%が協議離婚である。

話し合いで解決できない場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てる。いきなり離婚裁判をすることはできない。第三者である調停委員にそれぞれの言い分を聞いてもらい、裁判を経ずに折り合う道を探る。上記の統計では9.7%が調停による離婚だ。

調停でも解決できない場合は、長期戦も覚悟しての離婚訴訟となる。原告側が配偶者の浮気やDVなどの具体的な離婚原因を示さなければならない。そして、裁判上での和解もしくは判決を待つ。まさにドロ沼。できるだけ避けたい世界だ。

次ページ最後の詰めをジャッジしてもらうための離婚調停
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