とくに、Web経由のエントリーシートの提出は、アップロードに時間制限が設けられていることがあり、ある程度事前準備をしておかないと、時間内に提出できないという事態に陥ることになる。今どきの就活生は、スマホもパソコンもフルに使いこなすデジタルネイティブ世代というのが正しい理解だろう。
スマホアプリの「LINE」がリリースされたのは2011年。ご存じのように利用ユーザーは爆発的に拡大したが、ライフスタイル調査を見ると、2014年卒の頃では、友人とのコミュニケーションツールはメールと「LINE」の利用が拮抗している状況だったことがわかる。
それが2020年卒となると、メールの利用は0.9%、電話の利用が1.0%で、93.4%が「LINE」を活用しているという状況になっている。今回の調査対象者は就活生だが、それでもメールを確認する頻度は低く、「メールが来るたびにチェックする」という学生は全体の50%を切っている。それどころか、「毎日はチェックしない」学生が13.0%も存在している。コミュニケーションツールとしてのメール文化は衰退しつつあることがわかる。メールは就活での企業との連絡用にしか使っていない可能性も高い。
こういった背景の中で、企業側も最近は、「LINE」の公式アカウントを開設して就活生とのコミュニケーションを図ったり、連絡用に「Facebook」のメッセージアプリ「Messenger(メッセンジャー)」を利用したりするケースが増えている。リアルタイムにやり取りできるのが大きな特徴で、就活生の見落としも防ぐことができるのが魅力なようだ。
また、就活生にとっても、文章作成のマナーに気を遣うメールは心理的な負担が大きく、気軽にコミュニケーションが取れる「LINE」や「Messenger」の評判が高い。
就活の情報収集はTwitter
「LINE」を含めたSNSの利用実態は、男女とも「LINE」の利用度が90%以上と非常に高く、次いで「Twitter」(男子76.0%、女子77.6%)となっている。もちろん、利用目的には違いがあり、「LINE」は親しい友だちや家族との連絡用、「Twitter」は、さまざまな情報の収集用という位置づけになっているようだ。
特に就活では、「Twitter」をリアルタイムの情報収集ツールとして活用するケースが多いようで、何人かの現役就活生にヒアリングしたところ、「20卒 インターン」とか、「20卒 エントリーシート締め切り」「SPI ボーダー」「TOEIC 昇進基準」というふうにキーワードをピンポイントで絞り込んで、参考になりそうな情報を集めているようだ。
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