学童保育「責任重大なのに低待遇」な現場の怒り アンケートからわかった指導員232人の胸中

待機児童問題が解消されないまま、また新年度を迎える。同問題は保育園だけに限ったことではなく、学童保育にも通じること。その理由は、どちらも預けたい子どもたちは増えているのに、現場では人手が足りていないからだ。
これまで2回にわたって、学童保育指導員について書いてきた。3回目は「学童保育指導員の仕事に関するアンケート」から見えてきた指導員の“胸の内”を明らかにしたい。
学童指導員232人の本音
今回紹介するアンケートは2018年12月〜2019年1月に実施。大阪府内の指導員に呼びかけたところ、大阪府を中心に和歌山県、神奈川県など6都道府県232人から回答を得た。
(複数回答、最大3つまで)
・課題や困難を抱える子どもへの対応15.4%
・自身の指導員としての能力14.9%
・勤務体制10.5%
・学童保育所運営の「従うべき基準」の事実上撤廃の動き9.6%
・保護者とのコミュニケーション 8.6%
・子どもの言動 7.4%
・同僚とのコミュニケーション 7.0%
・保育内容 4.7%
・運営主体の運営方針 2.6%
・その他 3.2%
「指導員として働くうえで困っていること、悩んでいること」で最も多かったのは、人手不足の原因とも言われる「待遇」(16.1%)だ。「待遇」についてさらに問うと、「少し不満がある」「とても不満がある」を合わせると7割近くが待遇に不満を持っていた。不満に思う理由で半数近くを占めるのが「給料が安い」。次いで「非正規であること」「昇給がないこと」。
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