この“仕方なく同居している3点の理由”は、“別居すべき3点の理由”より大きいとは思えません。
いきなり離婚に至らなくとも、別居して断固とした姿勢と覚悟を見せ、それで相手が変わらないときは別れたほうがいいケースです。
無論あなたも簡単に離婚を考えておられるのではないことは、本当によく理解できます。
彼は家族を経済的に支える力があり、子どもに対する暴力は、まだ常習性がない(それでもいけないことですが)ことは、まだ問題が壊滅的な段階ではない可能性を示唆します。そして仲がよいときもありますので、まずあなたが思いやりを示すことで彼も変わり、夫婦仲も改善する可能性はあるかもしれません。
しかし問題は、今の危機の乗り越え方です。
安倍様の場合、離婚については自分自身もまだ自信がないので、中途半端な意思の伝え方しかしていません。乗り越える努力にしても、中途半端になっています。
彼に離婚の意思がないのですからそれを利用し、暴力をやめないなら離婚すると、まずは明確に強く真剣に話し合うことが重要です。そして万策尽きたとしても、子どもを暴力から守るために具体的な行動に出ましょう。家庭内暴力は「お願い」では、決して解決しないのです。
「夫が悪い」と、夫のせいだけにしてはいけない
家庭内暴力から子どもと自分を守るための行動に移すとき、すべてのいいとこ取りはできません。収入が不安で家庭内暴力に甘んじる家庭は、拙著『最強の人生相談』の中でも複数紹介させていただきましたが、これは子どもの身体と心の安全を選ぶか、経済性を選ぶかです。
ただ、経済面に関してはシングルマザーで働きながら子どもを複数育てている家庭はいくらでもありますし、事情が事情なので、堂々と生活保護を受けてもよい状況だと思われます。
また、小学校も確かに転校は面倒や不便なことも付きまといますが、学校を変えずに学区内に引っ越しすることもできます。この相談文だけから判断すると、夫が家を出ていってくれないから自分は子どもを守れないのだ、と「責任転嫁の言い訳」をしているようにも聞こえてしまいます。
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