貸借対照表の計上額でみると、ランキング2位の三菱UFJフィナンシャル・グループがトップになった。やはり、メガバンクの貸借対照表計上額は大きく、2位が三井住友フィナンシャルグループ、3位はみずほフィナンシャルグループの順となった。
保有銘柄数のランキングで80位にとどまるトヨタ自動車は、貸借対照表の計上額でみると、第6位の2兆4602億円。
このほかにも、トヨタグループの源流にあたる豊田自動織機(291位)は銘柄数は91銘柄と少ないものの、貸借対照表の計上額は7656億円を超える。
このように一般事業会社は保有銘柄数は少ないものの、連携する企業間の株式保有規模が大きいため、貸借対照表計上額が多いケースがある。
時価総額のうち約1割を政策保有株式が占める
トヨタ自動車の2018年3月期時点では、むしろ保有銘柄数が増加しているように、政策保有株式に対する一般事業会社の対応は、まちまちといえる。政策保有株式に対しては、企業間の株式持ち合いが株主の大勢を占めると、少数株主の意見に耳を貸さなくなり、経営規律に緩みが生じると批判的に捉える意見が多い。
調査時点にあたる2018年9月当初の時価総額 約674兆円のうち、上場企業の保有する政策保有株式の総合計額は約69兆円で、株式市場全体の約1割を占めている。削減が進めば株式市場へ与える影響も大きいだけに、一般事業会社のスタンスに変化がみられるか、株式の保有を続ける場合は株主が納得する合理的な理由を説明できるかが、注目される。
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