約400万社(法人としては約200万社)が存在しているとされている日本企業の中で、上場会社は約3700社、それ以外は未上場会社だ。
東洋経済新報社が会社四季報「未上場会社版」データを基に掲載企業の代表者の年齢を年長順にまとめた。
上位には80歳以上、中には90歳を超えても、会社を束ね続けているトップがいることがわかる。
また、今回用意した年長者ランキング上位185人はすべて75歳以上(注:9月生まれまで)が並んでいる。社長の高齢化が進んでいる印象を受ける結果となった。
ランキングに使用した社長の年齢は2018年11月時点のもの。
調査対象者は、2018年9月に刊行した『会社四季報 未上場会社版』の調査に基づく会社代表者とした。未掲載項目は「―」としている(『会社四季報 未上場会社版』では未上場会社のうち、売上高が一定規模以上の有力会社を中心に1万2500社を掲載している)。
ランキング上位には90歳を超える代表者が連なる
1位は、轟産業の社長「酒井貞美」氏だ。工業技術関連の専門商社で工業計測器等を取り扱う。年齢は94歳で、会社設立時(1954年)から今日まで半世紀以上、社長を務めている。
2位は、北辰商事の社長「太田実」氏。埼玉県を中心にディスカウントストアを展開。年齢は93歳で、こちらも会社設立時(1970年)より48年間務めた。2018年6月30日に退任しているが、今回のランキングでは太田氏は2018年6月時点のものとして掲載した。
3位は、伊藤組の社長「伊藤義郎」氏。伊藤組土建のグループ会社で、ビル・不動産事業や北海道内でケンタッキーフライドチキンの店舗営業を行う。年齢は91歳で社長就任から50年以上経過、会社自体も創業1893年の老舗だ。
同3位は、岐阜放送の代表取締役会長「杉山幹夫」氏。岐阜県でラジオ・テレビの放送事業を行う会社。年齢は91歳、就任が2004年のため前3者と比べると就任期間は短いがそれでも約14年間務めている。
続く5位からの会社もそれぞれ代表者は90歳。上位50社でも80歳以上の代表者が並ぶ。高齢者が活躍する一方で、社長交代や事業承継の困難さが浮き彫りとなっているとも言える。
今回の調査でも回答全体での企業トップの平均在任期間は8.1年、20年以上在任しているトップも1割以上いることがわかった。中小企業では、人手不足が深刻さを増し、廃業せざるをえない会社も出ているという声も聞かれる。未上場会社会社は日本経済を支えるうえで重要な存在であり、その存続のために、次世代への継承や発展も重要な要素だ。
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