本当に正しいこととは何か
はじめに、質問者の方にとっていちばん大切なものは何でしょうか? 事業の成功者としての名誉でしょうか? おカネでしょうか? プライドでしょうか? それとも「家族を養っていくこと」でしょうか? 冒頭に奥様と未就学のお子様が2人いると書かれ、文末にもご家族のことを書かれていますし、いちばん大切なことは、ご家族を守ることなのかもしれません。
質問者の方は、厳しい言葉で構わないとのことですので、チキンな筆者ですが、今回はきちんと申し上げます。
大人であれば、自分のいちばん大切なものを真ん中に置いて考え、行動すべきです。何があっても守るものは何なのか? 善悪の基準についても自分が決めるべきです。粉飾をしながら「社員とお客さんを守るため」という社長にも、その人なりの正義があるのでしょうし、外形的には大きなリスクを取っています。質問者の方も同様です。人には人の正義があり、ご自分が正しいと思うことをすべきです。
正しいこととは、誰に何と言われようが家族を守ることであったり、どんなに人に後ろ指を指されようが大切な人を守ることだったりします。たとえば世界中が敵になったとしても、この子を守るといった親の盲目的な愛も、その親にとっては正しいことなのでしょう。
ご質問者の方は世間では安定的だと思われている銀行を辞めて、起業したフランチャイジーに失敗したと書かれています。そして、今は銀行員時代の取引先であった会社の粉飾を知りながら過ごしています。筆者の想像の域を出ませんが、小さなお子様もいらっしゃるとのこと、奥様は借金もあり、夫の将来について不安に思われているのではないでしょうか? 客観的には、すでにご家族にだいぶ迷惑をかけていると思います。
粉飾をしているという企業は、まさか上場企業ではないと思いますが、一般論として、事件化した際には、刑事責任としては特別背任や偽計等、民事責任であれば損害賠償責任などに問われる可能性があります。
また何よりも、質問者の方が粉飾を知っていたという事実が、いざ万人の知るところとなったときに、出身行にどのように説明するのでしょうか? 出身行を欺いた人間としての風評の毀損は、著しいものがあるのではないでしょうか? 銀行には、融資時に計算書類が正確かつ適正に表示され、虚偽の記載を含まないとの表明保証をしていることでしょう。
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