
――今回の作品では、福山雅治さん演じる野々宮良多が、バリバリに仕事をするサラリーマンを演じています。しかし物語の中で家族のことを考えるきっかけが生まれる。ビジネスパーソンが、仕事と家族のバランスを考えるきっかけになると思うのですが?
どちらが正しくて、どちらが間違っている、ということではないと思っています。野々宮良多みたいな仕事をしていたら、子どもといる時間はそんなには取れないでしょう。でもそういう男が、自分の血のつながった子どもがどんな男に育てられたら嫌かなと考えた。自分も含めて、「子どもは一緒にいた時間だよ」って言われるのがいちばんつらい。だからいちばんつらいことを言われるようなシーンを描いています。
――「時間ではなく血だよ」というところですね。
時間を共有できない男、父親は拠り所がほかにないから、そういった価値観にすがるしかない。それが壊れていく話にしたいなと思いました。

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