〈1992年にUCLAアンダーソンスクールを卒業しましたが、やはり20年も経つと、ビジネススクールも進化しているのだと感じました。私は、今、自らのミッションとして「次世代のリーダーを育てること」を掲げて、さまざまな活動をしていますが、リーダーシップを後世に伝えていくうえでたいへん参考になります〉
東洋経済オンラインでもおなじみの、テラモーターズ株式会社社長、徳重徹さんもかつて、MBA留学に挑戦した自身の志を思い出しながら読んだという。
〈留学生の方々が「挑戦とイノベーション」をキーワードに人生を送られていて、昔の自身の留学準備時代を思い出しました。今、日本に必要なのは、高い次元に挑戦し続ける起業家精神だと思います。MBAを目指さない人にも読んで欲しい〉
経営者の方々にとって、本書は、自らが経営者を志した原点をもう一度見つめ直すきっかけとなったようだ。
教師たちはこう読む
大学教授や学校の先生など、教える側の人たちからは、ハーバードの授業などについて、その教授法に対して、ご感想をいただいた。
名古屋大学高等教育研究センターで高等教育論・教育開発論を専門に研究し、『大学教員準備講座』(共著、玉川大学出版部)などの著書がある中井俊樹准教授は、次のような感想を寄せてくれた。
〈授業中に教員が発する言葉は、「説明」「発問」「指示」の3種類に分類されることがあります。これまで日本の大学においては、「説明」を中心とした授業が主に実施されてきました。しかし、近年ではアクティブラーニングの重要性が叫ばれるようになり、授業において「発問」や「指示」が取り入れるようになってきました。
「発問」という用語は聞き慣れないかもしれませんが、質問の形式で用いられる教員の技法です。単に知らない者が情報収集の手段として用いる質問と区別して、答えを知っている教員が学習者の思考を深める手段として問う行為のことです。
MBAの授業風景は、効果的な発問とはどのようなものかを考えるうえで参考になります。「スティーブ・ジョブズだったら、このビジネスをどうする?」「スターバックスと聞くと、どういう形容詞が浮かぶ? 書き出した形容詞の中からひとつ消してみよう。どんな新しいビジネスが浮かぶ?」「三木谷氏はなぜこんなことをしたのかな? 彼は、本当に社員が英語さえ話せれば、企業はグローバル化すると信じているだろうか」 本書は、学習内容に興味を持たせ、思考を深める教育をしたいと考える多くの方に、示唆を与えてくれます〉
そのほかにも、教育関係者の方々からは、多くの感想をいただいた。
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