さて、そんな「下町ロケットな会社」は、どうやって見つけるのか。まずは、就職情報サイトの活用法から紹介したい。「下町ロケットな会社」は、今後の成長が期待できる企業なので、やはり独自の強みや特徴を持っている。それを就職情報サイトの「検索項目」を使って抽出していくのが基本的なやり方だ。
各就職情報サイトにはいろいろな検索項目が設定されている。たとえばマイナビ2019の場合、業種やエリア、職種以外にも、「過去10年赤字決算なしなど安定した業績」「3年連続売上高が前年比130%以上と急成長中」「シェアNo.1や特化した技術・サービスを持っている」といった項目を設けている。こうした企業の特徴と従業員規模、募集職種など、さまざまな条件を組み合わせて検索することで、思いもよらなかった企業を探すことができる。
取引関係に焦点をあてて見つける方法もある。フリーワードの検索機能をうまく使えば、大手企業と取引がある企業もピックアップできる。掲載内容全体の中から検索してくれるので、誰もが知っている大手企業の名前で検索してみると、そのグループに属する企業だけでなく、取引先企業もたくさん出てくるはずだ。
フリーワード検索から大企業の取引先を探す
ドラマになぞらえて言うと、「帝国重工」のキーワード検索から、取引先である佃製作所などの関係先がピックアップされる。大手企業と安定的に取引をしている企業であれば、信用度も低くなく、売り上げも確保できている、と判断できるのではないだろうか。
また、就活生であれば、東洋経済新報社発行の『会社四季報』をキャリアセンターで読んだことがある方も多いだろう。3、6、9、12月と、年4回発行される雑誌で、業界担当記者の取材と分析をもとに編集されているだけに、投資家のバイブルともなっている。
しかし、『会社四季報』に掲載されているのは、法律で情報開示が義務づけられている上場企業約3700社が対象。そこでおすすめしたいのが、同社から出ている、『会社四季報・未上場会社版』だ。こちらは未上場企業の中から、売上高100億円以上の企業を中心に、有力・成長企業を厳選して紹介している。
社数は約1万2500社。誌面内容は、すべて記者の独自取材に基づくもので、「知られざるトップシェア企業」「ユニークな世界的技術を有する企業」「歴史を拓いた業界のパイオニア」「上場持株会社傘下の中核事業会社」「成長著しいベンチャー企業」など、株式は上場していなくても、日本を代表する「下町ロケットな会社」が満載だ。
採用予定人数や上場予定の有無も記載されているので、新たな発見があるかもしれない。ただ、値段が4200円(税込価格)と就活生にとっては少々高価なので、まずは大学のキャリアセンターに置いてないか、どうか確認してみるといいだろう。
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