(第19回)今、本当に求められている説明会を考察する

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(第19回)今、本当に求められている説明会を考察する

福井信英

 年が明けると会社説明会が始まる。この時期、会社説明会でどのような話をするか、必死に考えておられる人事の方も多いことだろう。

 人事・採用担当の読者の方にはあらためて申し上げるまでもないことだが、会社説明会には実に様々な学生が訪れる。
 サイトやパンフレットを隅々まで読んでいる学生、夏にインターンシップを体験した学生。このような、説明会実施企業に対しての理解度・志望度が高い学生がいる一方で、友達に誘われて何となく参加した学生、本命企業の選考の練習のつもりで参加した学生など、理解度や志望度が低い学生がいることも確かだ。

 説明会は、参加した学生に効果的に事業・仕事・社員などについて伝えることで、
1)採用ターゲットとなる学生の自社への就職意欲を高めること
2)会社に対して正しい理解を促進し、入社後のミスマッチを防ぐこと
以上2点の目的を達成することにある。
 説明会は、「何を」「誰が」「いつ」「どのように」伝えるかをきちんと設計することで、効果的にターゲット学生の就職意欲を高め、ミスマッチを防ぐことができる、採用活動を通じて最も重要なプロセスのひとつだ。
  それにもかかわらず、さしたる工夫もせず、なんとなく例年のやり方を踏襲している企業が非常に多く残念だ。どのような人材を採用ターゲットと設定するかにもよるが、「社長が話せば学生を惹きつけることができる」「映像と音を使えば効果的にPRできる」という時代は数年前に過ぎ去ったと考えるべきだろう。

 今回のコラムでは、昨年就職活動を実施した学生412人に対して行ったアンケート結果をもとに、「効果的な説明会のあり方」に関して考察していきたい。説明会の中身を考えるにあたって少しでも参考にしていただければと思う。

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