ゴルフのスコアが上がる「新スタイル」の潮流 「スクランブル方式」や「ジュニアリーグ方式」

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今回は3ホールずつの区切りはなく、9ホールでの合計点で争ったので、「ジュニアリーグ方式」とは呼ばずに「スクランブル方式のホールマッチのポイント争奪」という「ジュニアリーグ方式」の応用をした形で行った。「普段は1人でやるのが2人でいい方のボールを打てるので、プレッシャーがなくて楽しかった」「2人で話しながらやれるのでよかった」という声があったが、何より「いいスコアが出るのがこんなに楽しいとは思わなかった」という。

いかに普段の競技ゴルフでは、1人でプレッシャーを感じながら、スコアを追い求めているか、の見当がつく。参考にスコアも計算したのだが、さすが実力者たち、5アンダー、6アンダーは当たり前、28、29といった「自分1人では絶対に出せない」であろうスコアで回ってきたペアも多かった。

聞いてはいたが、効能はあるらしい。

大会関係者も実際にやってみようということになり、筆者も体験させてもらった。筆者よりも腕前が上の女性とペアを組み、スコアとしては1アンダーで回った。トップジュニアたちの気持ちが少しわかった。確かに自分1人ではそんなスコアが出せないのに、なぜか「2人のいい方のボールを選ぶ」というだけで、ゴルフが楽に、楽しくなる。

ゴルフをやめる理由の中に「スコアが伸びないのでつまらない」とか「自分だけ何回も打ってしまうので時間がかかって迷惑そうな雰囲気になる」などがある。ゴルフを始めたばかりでも「バーディーパットを打ってみたい」という「夢」はあるだろう。ペアを組む相手にもよるだろうが、そうしたことが解決できる方式と感じた。

ゴルフを楽に楽しむこともできる

「スクランブル方式」はいま、男女プロのトーナメントのプロアマ大会で採用されつつあり、アマの大会も行われている。簡単に紹介すると、こちらは4人1組が基本で、全員が打って、いい球を選択してそこからまた全員が打って……を繰り返し、その組のスコアを作っていく。組ごとのスコアでその大会の順位を争う。

「ジュニアリーグ方式」だと、同じ組の4人が2人ずつに分かれて勝負してみることも可能なので、コンペではなくても少人数で気軽にできる。マッチプレーや3ホールずつの区切り、得点計算やフラッグなどがわかりにくければ「スクランブル方式」のようにスコアで争ってもいい。どちらの方式も応用がきき「ゴルフを楽に楽しく」という目的は同じだ。

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