ゴルフ規則が、2019年1月1日から大幅に改正される。67年ぶりの大改正ともいわれる。
ルールは総本山である英国(スコットランド)のR&Aと米国ゴルフ協会が作成する。これまでも4年1度、夏季オリンピック年に見直しや追加などがされてきたが、今回は2020東京オリンピック・パラリンピックより前倒しになった。
既存のルールを「わかりやすくする」というのが大きな目的になっているので、これまで使っていたルールブックの文言とはまったく変わった。「変わる?」といっても、今までやってきたことがすべて変わってしまう訳ではなく、野球で一塁に走っていたのを来年から三塁に走る、ということではない。
日本ゴルフ協会(JGA)では、日本語版の「2019年ゴルフ規則書」と、プレーヤーがコースで頻繁に使用する規則を中心に掲載した規則書の簡略版「2019年ゴルフ規則プレーヤーズ版」の2種類を、11月12日から、JGAのホームページ(HP)で販売を開始する。
今回のルール改正で主眼が置かれたこと
本の現物はまだ手もとにないが、JGAのHPに掲載されているゴルフ規則(日本語案)、図説、主要変更点などを参考にしている。
今回は、ルールをよりわかりやすく、簡単にし、プレー時間のスピードアップに主眼が置かれている。
日本でのゴルフ人口の減少はたびたびこのコラムに書いているが、本家の英国、米国でもゴルフ人口が減ってきている。ゴルフをするにあたっての「ハードルの高さ」に「時間がかかりすぎる」「ルールがわからない、わかりにくい」と言われることが多い。その部分に手を入れたということだ。
ゴルフをプレーする人、これから始めようと思っている人には、来年から大きく変わる点がいくつかあるので、詳細は新しい規則書を手にして読んでいただくとして、ゴルフ場で遭遇しがちなことを紹介したい。
ドロップという、ルールにのっとりボールを動かす際にボールをその場所に落とす方法。今回の改正のメインともされる。これまでは腕を肩の高さ、地面に平行に伸ばして落としていたが、改正では「膝の高さから落とす」ことになった。その際膝を曲げてはいけない。
なるべくボールが転がらないように低いところから落とすことで、転がりすぎてもう1回ドロップするという手間を省くのが目的なのだが、前屈が苦手な人はちょっと苦しい姿勢になるだろう。
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