異論がある人もいるかもしれないが、ゴルフは「紳士のスポーツ」といわれ、自らを審判するスポーツなので、ルールというのが重要だ。今回の改正では、今までより「自己責任」が求められるようになる。
「エチケット」はプレーの規則から独立していて、その中に「誠実さに頼る」と書かれていたが、今回は規則1がエチケットの内容で「期待される行動」として「誠実に行動すること」と明記されている。より「誠実さ」を求めた形だ。競技では行動規範を作ることができるので、例えばクラブを放り投げたり、地面にたたきつけたりすればペナルティーになることも考えられる。プロの試合でどうなるか。
新ルールがもたらす波及効果も!
今回の改正でビジネスチャンスが生まれる可能性のある項目もある。
距離計測機器の使用が認められるのだ。これまではキャディーさんに聞いたり、ゴルフ場内にある目印などで距離を知ってきたが「2点間の距離」を計測する機器を使える。
距離計測機器は、矢野経済研究所の「ゴルフ産業白書」(2018年版)によると、ここ数年は右肩上がりで、2018年は33億円の国内出荷市場規模と予測されている。新規参入も増えているという。GPSを使ったものと、レーザーを使ったものに大別され、1万円台から高機能の5万~6万円というものもあるという。
新ルールでは「2点間の距離」となっている。これは自分のボールと、打ちたいところ(ピンなど)の2点間だけ測れるということ。距離計測機器には高低差や風向きなども測れる機能もあるが、それを使うとペナルティーになる。機能を切ってしまえばいいのだが、すでに使用可にしている大会で「切り方がわからない」などというトラブルも発生している。
「誠実さ」が求められるのだが、うっかり切り忘れたとかがあるかも。「2点間の距離計測」の機能しかない製品がもっと安価になれば、需要が増えるかもしれない。
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