成績不振の子は「科目別の攻略法」を知らない

伸びにくい国語にも"最終手段"がある

それが把握できたら、次は弱点克服の作戦です。これは大きく分けて「暗記分野」と「計算分野」で内容が異なってきます。

まず「暗記分野」ですが、こちらはひたすら脳に情報をインプットしていかなくてはいけませんので、以前の記事で紹介した「頭文字暗記法」や「ゴロ合わせ暗記法」などを駆使して頑張ります。

このときのキーワードは海馬です。海馬というと、ここに記憶した情報が詰まっていると勘違いされがちですが、海馬は情報を蓄積する貯蔵庫ではなく(貯蔵はあくまで大脳皮質)、インプットされた情報を貯蔵庫に送るか、ごみ箱に捨てるかを取捨選択する器官なのです。そしてどういう基準で取捨選択をおこなっているかというと、「重要かどうか」「繰り返されるか」「印象が強いかどうか」で決まってきます。つまり海馬にこの情報は重要ですよと思い込ませることができれば、記憶は保持されやすくなるわけです。

何度も繰り返したり、歌にして覚えたりすると記憶に残りやすいのはこうした理由からです。暗記をするときに、アロマをたくとか音楽を聴くなど、印象に強く残るよういろいろと工夫してみてください。

理科の計算分野と算数はスポーツや音楽と同じ

では、単なる暗記とは異なり、解法の手順を身に付けていかねばならない「理科の計算分野」はどうやって点数を伸ばしていったらよいのでしょう。これらの学習とかかわりの深い記憶が「手続き記憶」と呼ばれるものです。

「手続き記憶」とは同じような経験を何度も繰り返すことによって身に付けることができる一連の動作の記憶のことです。ひとたび獲得すると、意識しなくても勝手に身体が動くようになります。スポーツや楽器の演奏などは「手続き記憶」が非常に重要な役割を担っています。

たとえばスキーで滑るとき、初心者のうちは「板をハの字に開き、曲がりたい方向とは逆側の足の、足の裏の内側に力を入れる」などと意識しながら練習しますね。何度も何度も転びながら、反省を繰り返しして、うまくできるように頭で考えて滑っています。しかしそのうちにいちいち意識しなくても、スイスイ曲がれるようになる。これが「手続き記憶」です。すなわち「身体が覚える」という状態です。

「算数」や「理科の計算分野」には、解法パターンが存在します。この解法パターンをマスターするには、スポーツや音楽同様に繰り返し訓練が必要となります。算数や理科が得意な生徒の学習の様子を見ていると、問題を解き始めるとほぼ同時に線分図や面積図を書き始めているのが見て取れます。

一方、算数や理科が苦手な生徒は、問題文を読み始めて何分も経つのに、ノートには一文字も書かれておらず頭を抱えて悩み、微動だにしません。

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