成績不振の子は「科目別の攻略法」を知らない 伸びにくい国語にも"最終手段"がある
これを克服するには、それぞれの解法パターンをしっかりと身に付ける必要があります。これには2つの段階が存在します。ひとつは解法パターンを図式化するということ、もうひとつは基礎問題を繰り返し解くということです。
図式化というのは考え方の過程を残すということですが、これがいわゆるスポーツや楽器の演奏における「技術の習得」ということになります。各問題のパターンによってどんな図を使って解くのか、どんな式を立てるのかしっかりとマスターする必要があります。たとえば理科の中和反応の計算問題なら次のような手順です。
問題に対する解法パターンがわかったら、あとはひたすらそのパターンを覚えるまで繰り返し練習あるのみです。何度も何度も解いて身体に覚えこませていきましょう。そうすれば「手続き記憶」となって二度と忘れることはありません。
伸びない国語を何とかする最後の手段とは
最後に国語について触れておきましょう。最初の項でも触れましたが、ハッキリ言って国語はいま小6の場合は、頑張っても1~2月入試には間に合いません。とはいえ、今からできるとっておきの最終手段をお伝えしましょう。
使用するツールは過去問です。まず志望校の過去問を購入してきてください。次に、保護者の皆さんが志望校の過去問を解いてください。「え? 何かの間違い? 私が解くんじゃなくて子どもが解くのよね???」そう思ったあなた、いいえ間違いではありません! 保護者の皆さんが志望校の過去問を解くのです。今すぐに!
なぜこの方法が有効なのでしょうか。そもそも、国語力とは何なのでしょう。一般的には「読解力」だと言われますし、もちろんこの説に私も賛成です。この「読解力」を下支えするものは「語彙力」です。ではこの「語彙力」というものを、子どもたちはどこで身に付けていくのかというと、難しい言葉は親子の会話の中で身に付けるのです。
子どもの指導を長年おこなっていると、国語ができる生徒の保護者の方も国語ができることがほとんどであることに気づきます。お子さんが国語で悩んでいるのなら、まずは保護者である皆さんが語彙力を高める必要があるのです。
そのうえで志望校の過去問をたくさん解いてみると、各学校で好みというか偏りがあることに気づくはずです。「伝統を重んじる風潮を好む文章が多い」とか「女性の自立を促すテーマが多い」などです。その学校の特徴や欲しい生徒像を色濃く表しているのが国語なのです。それを知り、お子さんとそのテーマについてたくさん話し合ってみてください。そうすることで模試の国語は解けないけれど志望校の国語は解けるようになるものです。
問題を解くのが難しいようなら、問題文を読むだけでも構いません。きっと志望校合格のヒントが見つかるはずですよ。これらのテクニックを駆使し、入試がスタートする直前の1分まで実力は伸ばせると信じて、頑張っていきましょうね。
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