甲子園後も「U18」の活躍に注目が集まるワケ このワクワクは10月のドラフト会議まで継続

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さて、このような団子状態になったときに、一歩相手を出し抜くために必要なこと、もしくは出し抜かれないためにいちばん気をつけなければいけないことは、とてもシンプルです。

「ミスをしない」ということ。これに尽きます。

しかも「平凡なミスをしない」。

投手で言えば無駄な死球を出さない、打者で言うとバントなどの作戦失敗でチームの雰囲気を壊さない、また流れを変えないことが大事。しかし、野球は大人数が動くスポーツですから、これがなかなか難しいのです。だからこそこんなに“普通のこと”が効いてくると、私なら考えます。

逃げる西武とソフトバンクの追い上げ

パ・リーグは、ソフトバンクがキターーー!

9月4日現在、日本ハムを抜いてとうとう2位に浮上。首位・西武と4.5ゲーム差まで迫ってきました。

私の経験上、野球巧者のソフトバンクは役者ぞろいで、チーム力が高いぶん底力がありますから、いったん調子が上がると手が付けられない。今、そんな復調の兆しをひしひしと感じます。

しかし面白いのが、逃げる首位・西武もまた、調子がイイ。ゲーム差も縮まってはいますが、現状、西武が優勝に近いのは間違いないですから、落ち着いて目の前の試合を戦うことが大事です。ここでもミスが命取りですよ。

そして私の古巣・楽天です。

8月22日から9月3日まで引き分けを挟んで8連敗を喫するなど、チーム状況が良くありません。やってくれるかと信じたかったのですが、ここまでくるとクライマックスシリーズ出場も非常に難しい状態になってきました(9月4日時点で3位の日本ハムと15.5ゲーム差)。

連敗中は序盤に先制され逃げ切られるパターンや、勝ち越していても終盤に中継ぎが捕まり逆転負けをするなど、投打のバランスが噛み合わなくなってきています。

現状の順位や怪我人もあり、数名の若手選手の起用が徐々に増えてきていますが、これは仕方のないことで、来年に対する準備も含まれているのではないかと思います。今はファンの皆さんも辛い時期なのは重々承知ですが、どうにか支えてあげてほしい。

来季への準備と言えば、9月1日付で石井一久氏がGMに就任しました。

メジャーをはじめ豊富なチーム遍歴を誇る石井氏ですから、私はひそかに期待しています。これまでの球団にない視点でチームを再編成してくれるでしょうし、新たな風を吹き込んでくれるでしょう。

正監督の席はまだ決まっていませんが、この人事にも石井氏の意見は必ず反映されるでしょうから、きっと良い方向に舵を取ってくれるはずです。

礒部 公一 プロ野球解説者

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いそべ こういち / Koichi Isobe

元プロ野球選手。2018年からプロ野球解説者に転身。右投げ左打ち。1989〜1991年広島県立西条農業高等学校 /1992〜1996年三菱重工株式会社広島製作所 /1997〜2004年大阪近鉄バファローズ/ 2005〜2009年東北楽天ゴールデンイーグルス / 2009〜2017東北楽天ゴールデンイーグルス・コーチ。2004年、球界再編問題に近鉄最後の選手会長として労使交渉に奔走した。2005年、東北楽天ゴールデンイーグルスに創設メンバーとして加入、初代選手会長に就任するとともに、中心選手として生まれたばかりのチームを支えた。

Twitter:https://twitter.com/isobekoichi

Facebook: https://www.facebook.com/Isobekoichiofficial/

公式HP:http://inwheel.jp/isobe/

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