「数値目標はあるが目的のない職場」の対処法 目標設定に盛り込むべき5つの要素とは?

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(写真:kikuo / PIXTA)  
私たちは長き仕事人生の途上で遭遇するさまざまな出来事や環境を100%コントロールはできません。しかし、それをどうとらえるかはある程度コントロールができます。健やかな仕事観は、健やかな仕事意欲を生み、健やかな仕事人生をつくっていく。そうした働くことに対する「観(ものごとのとらえ方)」のつくり方を、『働き方の哲学 360度の視点で仕事を考える』から抜粋し紹介します。

1日8時間×35年=62,440時間を仕事に捧げる

一般的に私たちは20歳前後で就職し、その後、約30年以上にわたって働き、生計を立てていくことになります。統計では、私たちは1日約8時間、年間では1784時間を労働に使っています(厚生労働省「毎月勤労統計調査」による2015年度の労働時間)。

これに職場までの通勤時間や昼食時間を加えると、平日、私たちが起きている時間の大部分は仕事に「占有」されていることになります。さらにこの数字に35年という期間を乗じると、私たちは生涯に6万2440時間という膨大な時間を仕事に捧げています。

時間だけではありません、空間も同じです。平日に過ごすその多くの自分の居場所は職場、そして通勤移動の乗り物が占有しています。人間関係もそうです。いつも隣の席にいて、業務やプロジェクトを一緒にやっている職場の上司や仲間。彼らと接している時間は、自分の家族と一緒にいる時間より多いのです。

そして何よりもあなたの頭の中は常に仕事のことでいっぱいです。休日であっても、食事の最中も、旅行中も、デート中も、仕事のことが頭をよぎります。仕事がうまくいっていれば家族や恋人と過ごす時間も楽しくなりますし、仕事の状況がかんばしくなかったり、上司から叱られたりすれば食事もおいしくありません。それほどあなたの気持ちに大きく影響を与えているのが仕事です。

現代人にとって仕事はまさに、人生の「最大級の占有者」なのです。「あなたの職業は何ですか?」を英語では「What is your occupation?」などといいます。ここにoccupation(占有)の語が使われているのも不思議ではありません。

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