ソニー好調支えるスマホゲーム「FGO」の威力

開発責任者が語る、大ヒットRPG成功の舞台裏

――庄司社長自身が相談を受けたところから始まり、結局ゲームの企画・制作まで担当するところまで話が大きくなっていったのですね。

2014年にディライトワークスを設立した時点で社員は僕一人。その後十数人に増えたが、十分な開発チームがいたわけではない。そこで外部のパートナー会社を探していたのだが、結局「ここまでやったら一緒にやりませんか」という結論になった。チームはゲームを作りながら増やしていけばいいと、参画を決意した。

スクエニの“天才”に救われた

――ただ配信当初は、長時間のメンテナンスでゲームがプレイできないなど、快適にゲームが楽しめる環境ではありませんでした。

予算が乏しかった。何しろ、アニプレックスにとっては初めてのゲーム作品であり、われわれだってベンチャー企業だ。にもかかわらず、2015年8月に配信を開始するや、想定の数十倍にも上るアクセスがあり、サーバーが耐えられなくなった。

FGOの開発には、庄司顕仁・ディライトワークス社長のスクエニ時代の人脈が生きている(撮影:梅谷秀司)

そんな窮地を救ってくれたのが、スクエニで天才クリエーターと評判だった、塩川洋介だ。紹介してくれたのは、同社の和田洋一・前社長だった。ある日曜日に五反田のサイゼリヤで、エスカルゴを食べながら話したことをきっかけに、塩川とは頻繁に連絡を取るようになった。FGOに関する相談を持ちかけるうちに、「うちに来てくれないか」と誘った。彼のもとで日々少しずつ設計を改良したことにより、プレイ環境は少しずつ改善していった。

――プレイヤーが好みの英霊(サーヴァント)をガチャで当てるために課金をする、という収益モデルです。収益性の高さは、当然ユーザーからの高い支持に裏付けられているものですが、課金に対してどのようなポリシーを持っていますか。

Fateシリーズの肝となる設定が、プレイヤーが扮するマスターとサーヴァントの運命的な出会いだ。そのストーリー性とガチャの相性がたまたま良かったので採用したというだけだ。ガチャありきで考えたことはない。

結局、アプリ内課金型のゲームとは、ユーザーがその作品の値段を決めるものだと思う。お金を払う価値がないと思えばずっと無料で遊ぶし、1万円の価値があると思えば、その分払ってもらえる。それだけのことだ。

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