あなたの会社は時計にたとえると何時なのか 5時と11時では「見られ方」がだいぶ違う
10時:混迷期
10時は役員の退任や社内の「動揺」に関する報道に悩まされます。新規採用が難しくなることで、企業の成長、製品のローンチ、営業活動にも危機が訪れます。ソーシャルゲーム会社の「ジンガ」と「グルーポン」は両社とも10時で長い時間を過ごしました。今なら(アメリカ版2チャンネル)「レディット」が10時にいます。8時台をやり過ごし、今は社内の問題が利用者に波紋を広げているのです。
11時に戻ってしまったフェイスブック
11時:顧客情報の取り扱いに疑念
ここでは個人情報の取扱いが課題になります。11時は真っ暗な時間帯です。フェイスブックは11時を何度も経験しています。さかのぼれば2007年に、そして最近では2016年の大統領選をめぐって再びこの時間に戻ってきました。
11時59分:最低の企業
11時59分になると、批判は個人的なものになります。製品やサービスの利用を止めるといった声をよく聞くようになります。消費者は経営者の動機に疑問を呈するようになり、経営判断に悪意があるように受け止めます。まるでお金に取り憑かれた悪魔のような会社として見られます。一時期、ウーバーがそんな史上最適な企業とみなされていました。ネガティブ報道が次々と出ては、こきおろされていたのです。トラビス・カラニックCEOは辞任しましたが、次には何が起こるでしょうか。
12時:再生
復活ドラマはみんなが好きなものです。ウーバーも今ここにいるかもしれません。サティア・ナデラCEO就任以来、マイクロソフトの針は12時を指しています(2012年にブルームバーグに掲載されたツイッターの記事「The company that wouldn't die」は私がいちばん好きな復活ストーリーです)。
針が一回りして真夜中に戻ると、世間の評判もよい方に戻ってきます。戻ってこないなら、時計(つまりこの法則)の規則性は崩れ、時空間がゆがみ、ポジティブな評価とネガティブな評価の両方にさらされるようになります。
では、「シリコンバレー時間」を数回くぐり抜けた後に学んだことをいくつか紹介します。
1. 感情的にならない
感情的になる必要はありません。ネガティブなうわさ話はただのうわさ話でしかなく、何のためにもなりません。怒りをあらわにすると、過剰に自己防衛しているように見えます。過剰な反応は、ミスを引き起こすことになります。報道関係者はだた自分の仕事をしてるだけです。彼らに声を荒げても、何も意味はありません。ただ、攻撃を受け止めて、先に進みましょう。
2. 無理な方向転換をしない
6時以降の危機的状況の中で、何かをしなければと思うかもしれません。少なくとも役員は多少動揺しているかもしれません。簡単に忘れてしまいがちですが、何もしないことが何かをすることです。しっかりと立って、どんな報道にも備えておくようにしましょう。
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